カイジ 人生逆転ゲーム | h

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「カイジ 人生逆転ゲーム」
本年、映画館で観た七十二本目の作品。

カイジ役は、藤原竜也。これは、ミスキャストじゃないだろうか。
情けない腑抜けな男を演っても、どうもそうは見えない。
美男子すぎる。生粋すぎる。顔を歪ませても美が抜け切らない。
さすがに演技力には長けていて、迫真なんだけど
どうしてもあのキレイな顔にはハマらなくて、ちぐはぐな印象。
役者というのは、美しさのために損をすることもあるのだな。
しかし勝負師の顔を見せるところは、あの顔でハマってた。
カイジって、眠れる獅子だったんだと思うんだけど
それにしても眠りの期間が長すぎるよなあ。
あんな覚悟できる人間は30年近くもダラダラ生きとらんって。
あんな心理戦を勝ち抜ける頭を持ってる人間は
シャバでとっくに成功しとるって。
ああ、眠れる獅子じゃないのかもな。
あれは、火事場のクソ知恵ってなもんだろうか。



作中で開催されるゲームについては
自分には分かりにくいんじゃないかと心配してたけど
意外と単純なルールで、問題なく楽しめた。
論理的な戦術は登場しない。騙し騙されの心理戦。
引っ掛けたつもりが引っ掛けられて
裏をかいたつもりが、さらに裏を読まれてて
カードを用いた地味なゲームなのに、非常にスリリング!
興奮した。緊迫した。鼓動が速くなった。
心理描写だけでそこまで持ってくの、凄い。
逆にブレイブメンロードの方は、緊迫感が弱かった。
視覚的な刺激は他のゲームより強いはずなのに。
しかも、負け=即死という危機的な状況なのに。
さらに、参加者の感情が激しく表されてもいるのに。
人によるかも知れんが、自分は全く興奮せず、だれた。
ちんたらやっとらんと、さっさと行け!って思ってた。
もひとつ思ってたのは、カムイ余裕だろ。

カードゲーム以外で気持ちを煽られたのは
"クズの皆さん"に向けられる厳し~~い言葉の数々。
あそこまで思い切った言い方されると、むしろ気持ちいい!
また、残酷な発言の中に結構な正論が含まれていたりして
凹むどころか、鼓舞される。
甘えるな。世間はお前らのお母さんじゃない。
明日から頑張ろうなどという考えでは負けたまま。
今日を頑張り抜いた者だけに明日が訪れる。
一生懸命に勉強したわけでもなく
だらだらと生きて何も積み重ねていない人間が
簡単に大金を手に入れられると思うな。
ギャンブルを取り上げながらも、その一方で
楽して一攫千金という甘い夢を真っ向から否定。
なかなか教育的ではないか。


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