「ラストスタンド」 | 土方美雄の日々これ・・・

「ラストスタンド」

これはもう、文句なしの面白さである。

移送中の麻薬王・コルテスが、部下の助けで脱走し、女性警官を人質をとって、最新鋭の車で時速400キロの猛スピードで、警察による何重もの阻止線を軽々と突破し、メキシコとの国境に向かってひた走る。そして、その行き先には、国境に近い、とある田舎町があって、そこには、元ロス市警の敏腕刑事で、心に深い傷を負って、第一線を退き、今はこの平和な田舎町で、保安官をしている初老のオーウェンズがいた。

そのオーウェンズのたった3人の部下のひとりが、コルテスの先遣隊によって、射殺される。彼らはコルテスの通過を支援するため、町の制圧をたくらんでいたのだ。

コルテスが町を通過し、国境を超えるまで、あとわずか。当然、要請した応援は間に合わず、まともな武器すらない。しかし、オーウェンズは、2人の部下と、臨時副保安官に任命したくせ者2人の、総勢たった5人で、凶悪なコルテス一味から、町を守るため、立ち上がるのである。

どうです、おもしろそうでしょう。わくわく、しませんか。そう、これはまるで、西部劇の世界。しかも、おまけに、主人公のオーウェンズを演じるのは、本作で10年ぶりに主演復帰した、かのアーノルド・シュワルツェネッガーであるとあっては・・。

監督は、韓国出身のキム・ジウン。「THREE/臨死」や「箪笥」等のホラーで売り出し、他にも「悪魔をみた」等の話題作を監督した。その彼の、記念すべきハリウッド進出第1作がこれ。

私的には、悪人は必ずメキシコ国境を目指すという、ハリウッド映画の定番セオリーには、どーしても、文句をつけたくなるが、しかし、今回は目をつぶりましょう。シュワちゃんの、ハリウッド本格復帰記念作なので・・。

ラストは、国境に架かる橋の上での、オーウェンズとコルテスの1対1の決闘。いょお、待ってました・・という感じですね。勝つのは、もちろん・・。