「カウボーイ&エイリアン」 | 土方美雄の日々これ・・・

「カウボーイ&エイリアン」

タイトルだけからは、一見、いかにもチープなB級便乗映画を思わせるが、実際には、全然、違う。製作・総指揮に、御大スティーブン・スピルバーグ&ロン・ハワード、監督は「アイアンマン」のジョン・ファデロー、そして、主演は「007」の新ボンド=ダニエル・クレイグ、共演には名優ハリソン・フォードという、文字通り、豪華布陣による超大作SF西部劇である。

原作はアメリカのグラフィック・ノベル(まぁ、アメコミの一種です)。アリゾナの砂漠で、一切の記憶をなくした男(ダイエル・クレイグ)が目覚める。腕にはめられた銀の腕輪は、どうしても外すことが出来ない。やがて、とある田舎町に辿りついた男が、そこで遭遇したのは、正体不明な敵=エイリアンの戦闘機の群れだった。すると、突然、男の腕の腕輪が不気味に光り始め・・と、まぁ、そんなお話。

物語が進むにつれ、男が一体誰で、何故、一切の記憶を失っているのか、そして、その腕にはめられた腕輪=実は光線銃の秘密とは・・という謎が次第に解明されていくが、そのこと自体は、だいたい想像できる、いわば想定内のもの。むしろ、物語の醍醐味は、圧倒的な武力のエイリアンの大群を、多勢に無勢な、貧弱な装備のカウボーイたち&先住民=インディアンたちが、どう団結して、向かい撃つのか???であろう。要は、本格派西部劇とSFの結合の妙がすべての、映画である。

ダニエル・クレイグは、相変わらず、クール&タフで、御年ウン十のハリソン・フォードも、身体をはって、頑張っている(これなら、「インディ・ジョーンズ」の新作も、多分、あと1作くらいは大丈夫???)。

エイリアンも、あのエイリアンとはまったく、姿形が異なるが、こちらも相当、グロテスクで不気味。