光記念館へ行く | 土方美雄の日々これ・・・

光記念館へ行く

昨日は「中南米マガジン」の取材で、飛騨高山の「光記念館」へ。

早朝5時半に起きて、新幹線とJR高山線?を乗り継ぎ、ちょうどお昼に、高山駅に着く。光記念館の主任学芸員であるYさんとの約束は1時半だったので、1時間とちょっと、時間をつぶさねばならない。

事前に買ったガイドブックには、飛騨高山の名物は飛騨牛と高山ラーメンだと書いてあったので、とりあえず、ちょうど駅前にあった高山ラーメンのお店に入って、お昼。その店のラーメンは、特段うまくはないが、特段まずくもない、というレベル。つまり、フツーだ。でも、大昔、喜多方へ行って、入ったお店がたまたままずかったので、喜多方ラーメンなんて、こんなものか・・と思っていたら、その数年後に、またまた、喜多方に行く機会があり、その時入った「坂内食堂」がめちゃ旨で、今でも、一番好きなラーメン店は?と聞かれると、いささかのためらいもなく「坂内」と答えるほどだから、行った1軒で、高山ラーメンに対する予断と偏見は、持たぬようにしなくては・・。

その後、タクシーで10分ほどの距離の光記念館へ。会場の入り口で、Yさんがすでに待っておられて、その案内で館内へ。光記念館は地上1階・地下3階建ての建物で、ユカタン半島のマヤ遺跡、ウシュマルの総督の館と、メキシコ湾岸のエル・タヒンの壁がんのピラミッドを組み合わせた、その外観が素晴らしい。構想8年、工期に6年あまりの時間をかけたという、力作だ。

館内で、Yさん、同じく学芸員のTさんとMさんの3人と打ち合わせ後、館内を「人類史展示室」を中心に、見学させていただく。同館にはメソアメリカや、アンデス文明その他の中南米関係の資料が約600点収蔵されているというが、その一部が「人類史展示室」に常設展示されている。展示されているものは、収蔵品のごくごく一部に過ぎないが、その個々の収蔵品の質の高さと、子供の来館者にも十分わかるよう配慮された、工夫された展示に、まず感心した。

また、同館の収蔵品には、児島英雄氏が採取された、貴重なマヤの石碑の拓本が80点もあり、その一部が館内に展示されている。2003年にはその80点すべてを公開した特別展「古代マヤ文明展」も開催されたそうで、観ることが出来なかったのが、本当に残念だ。

もちろん、「人類史展示室」には中南米の文明以外にも、エジプトやメソポタミア等々、世界各地の古代文明の遺物が展示されていて、同室だけを観るためにだけでも来館する価値があるが、その他、「飛騨展示室」や日本画等の「常設美術展示室」もあり、そのすべてを観て回ることは、とても出来なかった。これほど素晴らしい施設が、もっと多くの人に観られていない現実は、とても残念な気がする。

おっと、これ以上は、もし、ご興味がおありになれば、次号の「中南米マガジン」をお読み下さい。お忙しい中、貴重なお時間を取材のためさいて下さったYさん、Tさん、Mさん、本当にどうも、ありがとうございました。2011年にはマヤ・インカ展も開催される由、その際にはまた、是非、再訪させていただきます。

その後、帰りの電車までまだ少し時間があったため、高山の昔の街並みを散策。確かに風情があるが、そのほぼすべての建物が、飲食店か、お土産物店。しかも、もの凄い観光客の数で、少し、疲れた。

ガイドブックのいう、もうひとつの「名物」である飛騨牛のステーキは、どの店も4000円近いお値段で、結局、食べませんでした。ハイ。

どーも、長々とすいません。それでは「中南米マガジン」誌上で、是非是非、お目にかかりましょう。