メキシコ学勉強会&「トイレ野宿」異聞 | 土方美雄の日々これ・・・

メキシコ学勉強会&「トイレ野宿」異聞

昨日はメキシコ学勉強会の日。詩人の細野豊さんに、ノーベル文学賞受賞者であるオクタビオ・パスの詩についてのお話を、聞く。参加者は9人と少なかったが、大変有意義な会だったので、聞き逃した方は、残念。
私は恥ずかしながら、オクタビオ・パスに関しては「孤独の迷宮」(法政大学出版局)を読んだくらいで、その詩を読んだことは、これまで、一度もなかった。細野さんはパスの詩を原文と邦訳で朗読されつつ、彼の詩がシュールレアリズムと仏教思想、俳句などの影響を受けていることなどをお話下さり、何よりその実作に触れることが出来たのが、私にはとても、よかった。
さて、そのメキシコ学勉強会が始まるのは午後7時からなので、アキバのオフィスで、少々時間をつぶさねばならず、いつもはほとんど目を通さない日経の夕刊を読んでいたら、最近は、公共施設やオフィスビル、大型家電店、大型書店等のトイレを、休息の場として長時間、利用する若者が非常に多いという記事が、載っていた。
確かにアキバのオフィスの近くにある「ヨドバシカメラ」のトイレや、池袋だったか、新宿だったか、どちらかの「ジュンク堂」のトイレに、「長時間のご利用はおやめ下さい」という注意書きが貼られているのを、私も以前目撃していたが、化粧を直したり、ゲームをしたり、パソコンを持ち込んでネットの検索をしたりして、トイレで長時間過ごす人が、そんなにも多いとは、知らなかった。
その背景には、最近のトイレが清潔になって、居心地のよい空間になっていることがあるのだそうだ。それに、喫茶店はドンドンなくなっているし、ファーストフード店はうるさい、トイレが一番落ち着くという女性のコメントも・・。
そうだとすれば、トイレ野宿に対しても、そんなに抵抗感を抱かぬ若者が増えていても、おかしくはないか。時間を持てあまして、そんなことを考えたりも、した。