時代の流れ | 土方美雄の日々これ・・・

時代の流れ

一昨日はメキシコ学勉強会で帰宅が深夜になったため、昨日は朝からさる理由で九段坂周辺に張りついていたため、ブログを更新出来ず。

午後、取材で人と会う予定が、先方の都合でドタキャンになったため、映画を観る。観たのは『戦国自衛隊1549』。半村良の小説を元に映画化された『戦国自衛隊』のリメイクだが、新作は『ローレライ』や『亡国のイージス』で知られる人気作家福井晴敏が、新たなストーリィで書き下ろした原作に基づくもの。この福田晴敏という男はいわゆるニュータイプの右翼で、実は生理的に全然受けつけないタイプの作家なのだが、以前の『戦国自衛隊』とどこがどう違うのか、その点には興味があった。

結論からいうと、戦国時代にタイムスリップした自衛隊が圧倒的な戦力を有しながら、その戦国時代の厳しい弱肉強食の掟の前に無様に破れてしまうという前作に対し、新作では自衛隊は見事な戦略をもって圧倒的多数の敵を打倒、尊い犠牲を払いながらも、現代に堂々凱旋するのである。新作は、当然、前作ではなかった陸上自衛隊の全面的な協力を得て、迫力ある映像を創り出している。今や完全に「戦争の出来る国」へと変貌を遂げつつある現代日本に、まさにふさわしい作品といえるのかもしれない(これは皮肉です、念のため)。