★BILLY JOEL “LAST PLAY AT SHEA!” 
 速報!ビリー・ジョエル シェイ・スタジアム公演2日目レポート!




ビートルズで始まった、シェイの歴史の最後を締めたのはビリーとポールの競演!なんとサー・ポール・マッカートニーがシェイ・スタジアムにビートルズ以来43年ぶりに登場!“I Saw Her Standing There”をビリーと競演!そしてシェイの最後は“Let It Be”の大合唱!トニー・ベネット、ガース・ブルックス、スティーヴン・タイラー(エアロスミス)、ロジャー・ダルトリー(ザ・フー)そしてポールと豪華ゲスト続々登場した奇跡の夜、第二夜!!


“遠い昔にビートルズで幕を開けたSheaの歴史に、
ビリーと一緒に幕を下ろすためにやって来たんだ”
(7/18公演内でのPaul McCartneyのMCトークより)

まさにビートルズで幕開け、ビリーとポールが締めた!来年取り壊さ
れるシェイ・スタジアムの最後の公演となるビリー・ジョエルのLast
Play At Shea。7月16日の初日はトニー・ベネット、ジョン・メイヤー、
ドン・ヘンリー、ジョン・メレンキャンプと豪華ゲストが参加したが、
2日目であり最終日でもある7月18日の公演では前夜に引き続き超豪華
アーティストが次々登場し、連夜の奇跡の夜となった!


ビリーは20:50ちょっと遅れて登場し、アメリカ国家斉唱でスタート。
「マイ・ライフ」のあと完全ソールドアウトの55000人の大観衆に
向かって“Thank you! Goodevening Shea!この場所は取りこわされる
けど、私に世界一素晴らしい仕事をさせてくれたことに感謝したい!」"
というコメントで応える!ビリーは16日にもまして最初から絶好調で
素晴らしいパフォーマンスに観客は最初から最後まで大合唱。
   
10曲目の「ニューヨークの想い」では前夜に引き続きトニー・ベネット
が登場。またもや80歳以上という年齢を感じさせないシャウトで熱唱。
歌い終えた彼に“Tony Tony Tony・・・“と会場中がエールを送ると、
それを聴いたビリーはトニー・ベネットの大ヒット曲“思い出のサン
フランシスコ”の一節を歌いトニーを見送った。


22:30頃、19曲目の「シェイムレス」ではカントリー界の大スーパー
スター・ガース・ブルックスがメッツのユニフォームと帽子被って
登場。この曲はビリーの『ストーム・フロント』に収録された隠れた
名曲であるが、それをガース・ブルックスが1991年にカバーし全米No.1
を獲得するほど大ヒットさせた。


ビートルズの「ア・ハード・デイズ・ナイト」を挟み込んだ「リバー・
オブ・ドリームス」を演奏し大歓声の中、コンサートも終盤に差し
掛かった23:00頃、なにか影アナみたいに姿は見えないけど、変な声で
ビリーのトークに絡んでくるヤツがいる・・・、それもどう考えても
特徴のある声。「あれ?あれ?」と会場中がざわざわしはじめる・・・
そうどう考えても、あの方のお声!ビリーが遂に呼び込んでエアロスミス
のスティーヴン・タイラーが登場!観客は”信じられない!“といった
驚きとともに興奮の坩堝と化したところで、あのギターリフがスタート…
そう、なんとエアロスミスの名曲「ウォーク・ディス・ウェイ」を
ビリー・バンドとともに熱唱!豹柄のシャツにいつものマイクスタンド
であの踊りとステップ、まさに“これぞスティーヴン・タイラー!”的
な見事なパフォーマンスを披露(スティーヴン元気でよかった!)。
曲が終わるとひらひらとマイクスタンドに付いてるいくつもの極彩色の
スカーフにビリーが頭を突っ込んでかつらのようにおどけて笑いを誘う。


その後「ハートにファイア」「ロックンロールは最高さ」の2曲立て
続けに大ヒット曲連発でさらに場内最高潮の中、23:14頃、
“長年の友人を紹介するよ”というビリーの呼びかけで、
シェイ・スタジアムでかつて公演をしたザ・フーのヴォーカル・
ロジャー・ダルトリーが登場!演奏するのはこれまたザ・フーの大名曲
「マイ・ジェネレーション」をビリーと競演!
ロジャーの堂々たるヴォーカルと完コピに近い見事なビリー・バンドの
演奏(ロジャーは転調のところで入るところをちょっと間違えたけど、
そんなのご愛嬌!)。ロジャーは十八番のマイクをぐるんぐるん回して
上に振り上げて飛ばして、キャッチするパフォーマンスも見せてくれたり、
ビリーはビリーで最後にザ・フーのピート・タウンゼントばりに、ギター
をたたき壊すパフォーマンスも見せてくれて大サービス!


もうビリー自身もやりすぎたのか、ステージ上で“ハーハー、ゼイゼイ“
って感じのしぐさをみせ、「ガラスのニューヨーク」を演奏し本編は終了!

アンコールの一発目は前回と同じく「イタリアン・レストランで」で
観客とともに大合唱。この日の撮影のためか会場の頭上にはヘリが
飛んでいて、ビリーがそれを指差し、どっかいけ!って感じで会場中を
笑わせる。するとここで、スタッフがあわててビリーにかけより何か
メモを渡す、若干の間があったあと、ビリーがバンドメンバーを呼び寄せ
何か耳打ち。なんか変だなあと思いつつ(もしかしたらゲストが最後に
全員登場するのか??なんて想像しつつ・・・)、
何事もなかったの如く、続く「若死するのは善人だけ」へ突入。
一回目のアンコールは終了で一回全員引っ込む。


いつもよりもやや長い間のあと23:40頃、二回目のアンコールでビリー
が再びステージへ。まずはギターのリフで「アイ・ソー・ハー・スタン
ディング・ゼア」のイントロを奏でると、それだけで会場中は盛り
上がったが・・・そのあと誰もが想像だにしなかったビッグ・ビッグ・
サプライズが待っていた!ちょっと緊張気味のビリーの口から信じら
れないフレーズが・・・

“please welcome・・・Sir.Paul McCartney!”。

颯爽とバイオリン・ベースを抱えて、ポールが登場すると「ギャー」と
これまでに聴いたことのないような大歓声で会場中が揺れるかのごとく。
誰もが前へ前へと押し寄せ、口々に“Oh My God、Oh My God・・・・”
とその場の状況が信じられないといった感じ
(ちなみに僕は「うわ、でたー」とお化けでも見るかのようにうわごと
のように叫んで、ステージ前へ自然に突進していたそうです・・・)。
ポールのベースのあのリフにあの声、さらにビリーがピアノでバック
アップ・・・という夢のような信じられないパフォーマンスはすさま
じい、まさにビートルマニアもびっくりという大歓声で狂乱の状況の中、
夢の競演は終了。ビリーとポールがハグし、ポールはいつものように
バイオリン・ベースを上にかかげ、ステージの裏へ去っていきました。
もともと短いロックン・ロールなので、あーあっという間に終わって
しまった、・・・というのが正直な気持ち。


ビリーもバンドも観客も、信じられないといった雰囲気で、その余韻の
残したまま、続いて「ピアノ・マン」。(前夜はここで「Take Me Out
To The Ball Game」をはさんで大合唱したりしたけど、そんな余裕も
なかったのかもしれません。でもおなじみのイントロが来ると会場中は
更なる盛り上がりを。そして大合唱。シェイ・スタジアム全体が大合唱
する様はまさに見事なエンディング・・・今日はきっとこれで終わるん
だろうなあと勝手に思ってたら・・・。あらら、またスタッフがビリー
にメモを差し出してる。そして、ビリーがまたまたバンドのメンバーに
耳打ちを。前夜は号泣の「スーベニア」だったが、何か別の曲に差し
替えるのか?はたまた??・・・

そしたら、な、なんともう一度ポールがステージへ戻ってきたのです!!

もう場内は何がなんだかわからない状況。大興奮状態の中、ポールが
マイクへ向かって一言。


“遠い昔にビートルズで幕を開けたSheaの歴史に、
ビリーと一緒に幕を下ろすためにやって来たんだ”


ポールはこのためにわざわざ飛行機でイギリスからやってきたのです。
1965年8月15日シェイ・スタジアムの最初のコンサートを飾ったのが
ザ・ビートルズ。そしてポール・マッカートニーがそれ以来、
43年ぶりにシェイの舞台にたったのがその最後の日・・・そしてその
シェイ最後を飾ったのは「レット・イット・ビー」でした。ポールが
ピアノでイントロを奏でるとビリーはその傍らでピアノに腰掛け楽し
そうにポールの演奏を見つめている(ビートルズの大ファンである
ビリーがある種一番近くでビートルズを見てる・・・ご本人も相当感激
したことでしょう)。バンドはリハも何もまったくしていないのに見事
にあわせる(みんなビートルズ好きだから当然一度はコピーとかした
ことあるんでしょう)。
1965年にビートルズで始まったシェイ・スタジアムの終焉は、
ポール・マッカートニーとビリー・ジョエルと55000人の観客の
「レット・イット・ビー」の大合唱での大円団。奇跡の夜は終了した。


写真は下記ご参照
http://www.newsday.com/entertainment/music/ny-joelatshea-pg,0,5646851.photogallery
http://www.newsday.com/entertainment/music/ny-etjoel0719,0,6868792.story


<2008/7/18 Last Play at Shea set list>

The Star Spangled Banner アメリカ国歌
Miami 2017(Seen the Lights Go Out on Broadway) マイアミ2017
Prelude/Angry Young Man プレリュード/怒れる若者
My Life マイ・ライフ
The Entertainer エンターテイナー
Summer,Highland Falls 夏、ハイランドフォールズにて
Zanzibar ザンジバル
Allentown アレンタウン
The Ballad Of Billy The Kid さすらいのビリー・ザ・キッド
New York States of Mind ニューヨークの想い(w/ Tony Bennett)
Root Beer Rag ルート・ビア・ラグ
Goodnight Sigon グッドナイト・サイゴン
Don't Ask Me Why ドント・アスク・ミー・ホワイ
Keepin' The Faith キーピン・ザ・フェイス
The Downeaster Alexa ダウンイースター・アレクサ
This Night 今宵はフォーエバー
Movin' Out(Anthony's Song) ムーヴィン・アウト
An Innocent Man イノセント・マン(opening Under The Boardwalk)
Shameless (duet with Garth Brooks)/シェイムレス
She's Always A Woman シーズ・オールウェイズ・ア・ウーマン
Captain Jack キャプテン・ジャック
Lullabye ララバイ
River of Dreams リバー・オブ・ドリームス
~A Hard Days Night ア・ハード・デイズ・ナイト(The Beatles)
Walk This Way ウォーク・ディス・ウェイ(with Steven Tyler)
We Didn't Start The Fire ハートにファイア
It's Still Rock 'n' Roll to Me ロックン・ロールが最高さ
My Generation マイ・ジェネレーション(with Roger Daltrey)
You May Be Right ガラスのニューヨーク


-Encores-
Scenes From An Italian Restaurant イタリアン・レストランで
Only the Good Die Young 若死するのは善人だけ


-Encores-
I Saw Her Standing There アイ・ソー・ハー・スタンディング・ゼア(with Paul McCartney)
Piano Man ピアノ・マン(w/ Take Me out to the Ball Game)
Let It Be レット・イット・ビー (with Paul McCartney)


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★シェイ・スタジアムとビリー・ジョエルに関する事実
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●ビリー・ジョエルはヤンキー・スタジアム、ジャイアンツ・スタジ
 アム、シェイ・スタジアムとNY周辺の三大スタジアムを制した
 初めてのアーティスト
●ビリー・ジョエルはヤンキー・スタジアムでコンサートを行なった
 最初のアーティストであり、シェア・スタジアムで最後のコンサート
 を行なったアーティストということになる
●シェア・スタジアムは1964年オープン。最初のコンサートは1965年
 8月15日のビートルズ公演。その後シェイでコンサートを行なった
 アーティストはローリング・ストーンズ(1989年10月に6回)、
 ジャニス・ジョプリン、ジミ・ヘンドリックス、ザ・フー、
 サイモン&ガーファンクル、グランド・ファンク・レイルロード、
 ジェスロ・タル、エルトン・ジョン、ザ・クラッシュ、ブルース・
 スプリングスティーン(2003年)、ポリスなど。
 そして最後がビリー・ジョエル
●最初のビートルズ公演のチケット代は5.71ドル。最後のビリー・
 ジョエルは98ドルだった
●1964年オープン時の野球観戦時のチケット代は1.50ドル~3.50ドル。
 現在メッツのチケット代は49ドル~89ドルとのこと