6時前に起きて、朝風呂に滝見の湯に入る。
昨日来てから、5回目の風呂。
4つ風呂があるから、一つずつ入るとそんなことになってしまう。


朝食を済ませ、青荷温泉を出て、黒石のこみせ通りでお土産を買う。



津軽といえば、これだ。もう懐かしくてこれは真っ先に買った。なぜ懐かしかったのだろう。
青森はうちのあたりの中学生の修学旅行の地。僕も青森に行った。
親戚の誰かが買ってきてくれたからなのかも知れない。とにかく青森土産といえば津軽飴が思い浮かぶ。




今日は恐山に行く。

この距離を走るのだけど、結構距離がある。
来る前は結構なめていたのだけれど、走ると結構時間がかかる。
本当はゆっくり浅虫温泉のあたりを通っていきたかったのだけれど、雨も降っていたことで、先を急いだ。

大湊に昼ごろ着き、食事。
突然ワープしたように大湊に着いているけれど、下北半島を北上するときの陸奥湾沿いは本当に何もない。
海と巨大な風車の群れがあるだけで、本当に何もないのだ。

美味小屋蛮という洋食のお店で、カレーやらグラタンやらをめいめい選び食べる。
写真は撮り忘れたので、よそさまのブログにリンクを貼らせていただく。
美味小屋蛮
カレーは美味しかった。

カーナビの地図だと、大湊から恐山はわりに近いのだけれど、目の前にある景色と結びつかない。というのも大湊の町にそびえる大きくて険しい山は、山頂にかなり雪をかぶっていて冬山だった。もしあれが恐山て、あの山頂に何かがあるならとてもあそこまではいけないと思った。



こんな山なのである。後で調べたら釜臥山という山だそうだ。
「まさかてっぺんはないだろう」まぁとにかく行ってみようと、カーナビの指示に従い山を登っていった。
結構な七曲りの道路で、そこを20分ぐらいは登ったろうか。
しばらく登ったところで、ようやく開けた場所が現れた。


着いた。恐山というのは、山の名前ではなく、霊場の名前のようだ。
千葉の新勝寺を成田山と呼ぶのと同じように、恐山には圓通寺という曹洞宗のお寺がある。


恐山のご本尊は地蔵菩薩。門前にも菩薩像があった。
普段僕らは、お地蔵さんと気安く呼んでいるけれど、菩薩様である。
れっきとした偉いお方なのだ。

ちなみに如来様がもう極めちゃった方で、アガってしまった方で5人いる。
釈迦如来、大日如来、阿弥陀如来、薬師如来、毘盧舎那(びるしゃな)如来の5人だ。(何人と数えてよいかどうかわからないが)
釈迦如来、阿弥陀如来は一番有名な如来様だけれど、この如来様というのは我々を救ってくれるありがたい方々なのだ。
毘盧舎那如来はあまり有名ではないけれど、東大寺の大仏様といえばわかるだろうと思う。

菩薩様はまだ極めてないけどめっちゃ偉いお方なのだ。
仏像で真ん中に如来様がいて、脇に二体の仏像(脇侍という)がある場合、二体の仏像は菩薩様だ。
仏様が亡くなった後、弥勒菩薩が来てくれるのは五十六億七千万年後という途方もなく後で、その間お前がシャバを守れと遣わされたのが、地蔵菩薩なのですね。


中に入ると長い参道がある。敷地がものすごく広い。


途中にあった本堂。この彫り物の細工がすごい。


恐山にはこのように溶岩や硫黄が噴出しているところと、湖の白い砂の浜がある。
前者が地獄を表現していて、後者が天国を表現しているのだと何かに書いてあった。

子供の頃、雑誌や何かで怖い場所の特集があると、必ずこの恐山が紹介されていたが、来てみるとすごい場所だなとは思えど、怖いことはない。

必ずイタコのことに触れられているから、恐山には年がら年中イタコがいるのだと僕らは思っていたけれど、そうではなく恐山のお祭りの時にしかいないらしい。
そのイタコも高齢になり、かなり数が減ったと聞いた。

五十肩をわずらい、願いを込めて石を積む女房。

恐山は、高野山、比叡山と並んで「日本三大霊山」と宣伝されているけれど、あくまでも恐山のみが自称しているのだそうだ。今回訪ねてみた印象は、仏教のテーマパークといった感じだった。


境内には4つの温泉が湧いていて、入山料を入ると見学者は誰でも無料で入ることができる。
入るのは自分だけなので、他の湯にも入りたかったが、古滝の湯に入ってみることにした。


中にはこんな浴槽がある。硫黄臭がすごくて、pH1.8の強い酸性のお湯だ。
けれどもお湯は柔らかい。

タオルを忘れたので、上がって何で体を拭こうか考えた末、ハンカチで体をふいた。
ハンカチはすぐに水を吸ってしまい、なんども絞りながら体を拭いた。