Have Yourself A Merry Little Christmas
(Ralph Blane/Hugh Martin)
※「Have Yourself A Merry Little Christmas」のVerse付き英語歌詞はこちら
※「Have Yourself A Merry Little Christmas」のFrank Sinatraの英語歌詞はこちら
<VERSE>
未来のクリスマスは
まだまだ先のことだし
過ぎ去ったクリスマスには
戻れない
でも今日の
このクリスマスは
永遠に心に残る喜びを
運んで来てくれるだろう
だから...
<CHORUS>
ささやかにクリスマスをお祝いしよう
心に希望を持って
そうすればこの先
苦しみだってなくなるはずさ
ささやかにクリスマスをお祝いしよう
このひと時を素直に楽しもう
そうすればこの先
悩みも遠くに手放せるはずさ
ほら、楽しかった
あの頃のように
信頼し合える仲間たちが
ふたたび集まってきた
これからも僕たちはずっと一緒さ
運命が許すならば...
さあ、輝く星を
一番高い木の枝に飾って
今からささやかな
クリスマスのお祝いをしよう...
(日本語訳:東エミ)
photo/blog.foto
今日のクリスマスソングは、
1944(昭和19)年に公開のミュージカル映画
『若草の頃(Meet Me in St. Louis)』の挿入歌として世に流れ、
今やスタンダードとなった曲、
「Have Yourself A Merry Little Christmas」 です。
映画 『若草の頃』 は、1900年初頭(明治30年中頃)の、
古き良き時代のアメリカ、セントルイスを舞台に、
中流家庭・スミス一家の人間模様を描いた作品。
物語の後半に、父親の仕事の都合上、慣れ親しんだセント・ルイスを
離れなければならないと告げられたスミス家の子供たちが、
悲しみを隠しきれずにいる展開になります。
そしてその中、
「引っ越してしまったら、来年サンタさんはどうやって私たちを見つけるの?」
と心配し泣き出す幼い末娘・トゥーティを、
姉・エスター(ジュディ・ガーランド)が諭すように歌い出すのが
この「Have Yourself A Merry Little Christmas」です。
で、この曲の歌詞は、実は3回書き直されています。
今回訳した上記の歌詞は3回目に書き直された、
所謂 “フランク・シナトラ”ヴァージョン で、
現在、もっとも歌われている歌詞です。
ではなぜ、3回も書き直されたのか?
まず作詞者の Hugh Martin が初めに書いた内容は、
第二次大戦で戦う兵士たちへの想いを込めて書いたものでした。
その “初回” 歌詞のサビ~後半にかけてはこんな感じです。
No good times like the olden days, happy golden days of yore
Faithful friends who were dear to us, will be near to us no more
But at least we all will be together if the Fates allow
From now on we'll have to muddle through somehow
So have yourself a merry little Christmas now...
古き良き時代が甦ることも
親しき友人たちが集まる事ももうないだろう...
だが、少なからず私たちは一緒にいるはずだ、この先もし運命が許すなら
今後は何とかこの困難を乗り切るしかないんだ
だからせめて今は、ささやかだが安らぎのクリスマスを送ろう...
これを読んだジュディは、
この歌詞を劇中、幼子であるトゥーティ役の
マーガレット・オブライエンに歌うのは、
余りに暗く重い内容ではないかと申し出て、
結果、全体的に希望が持てる内容に書き直されました。
その書き換えられた “2回目” の歌詞のサビ~後半がこちら。
Once again as in olden days, happy golden days of yore
Faithful friends who are dear to us, will be near to us once more
Someday soon we all will be together if the fates allow
Until then we'll have to muddle through somehow
So have yourself a merry little Christmas now...
またあの昔の楽しかった頃のように
仲良しの友だちたちが集まってくるわ
いつの日か近いうちきっと、私たちはまた会えるわよ、運命が許してくれればね
その時まで、何とか頑張ってやりぬきましょう
だからせめて今は、ささやかだけれど笑顔のクリスマスを過ごしましょう...
そしてそして、1957(昭和32)年に、
今度はジャズ界のドン、フランク・シナトラが
作詞者マーティンにリライトをお願いします。
それは自らのアルバム「A Jolly Christmas」にこの曲を収録する際、
初回、2回目と書き直される事がなかった下記の部分
“Until then we'll have to muddle through somehow” を、
アルバムタイトルの 「A Jolly Christmas」(愉快なクリスマス)に合うよう、
もっとポジティヴな内容に歌詞を変更してもらえないか、と言うものでした。
で、出来上がったのが、“3回目” のシナトラ・ヴァージョンで、
今回訳した歌詞です。
書き換えられるごとに
どんどんポジティヴな言葉が使われるようなり、
聴く人々により勇気と希望を与える内容に変化していっているのが分かります。
それぞれの歌手の歌詞へのこだわりと、
作者の柔軟性が伺える話ですね。
※refer to 「Have Yourself A Merry Little Christmas」
and 「Meet Me in St. Louis」
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Frank Sinatra/Have Yourself A Merry Little Christmas
Judy Garland/Have Yourself A Merry Little Christmas.
Ella Fitzgerald/Have yourself A Merry Little Christmas
Diana Krall/Have Yourself A Merry Little Christmas.ライヴ版です。
Libera の 聖なる歌声はこちら。
Michael Bublé/Have Yourself A Merry Little Christmas
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