しかし、この国の首相は、まるで制度で決まっているかのように、1年ごとに替わる。この国の首相制度は単年度主義(制度)なのか? 国民の政治に関する信用・信頼は一体どうなって行くのだろう?

 僕が県知事に就任させて頂いてから、総理が4人替わり、今度で5人目である。


 昨日、総理がご来県され、お会いし会談をさせて頂いた。口蹄疫関係での意見交換が終わり、一緒に立ち上がったとき、一瞬総理が僕にふと何か仰ろうとされた。いや、何かを仰りたくてたまらなそうな感じがした。その何かは分からない。あくまでも僕の第六感である。

 総理とは、これまで何回か公式行事等でお会いし、食事を一度ほどさせて頂いた。ただそれだけの関係で、人物・性格・人となり等を良く存じ上げ、把握している訳ではないが、あのとき何となく感じ入るものがあった。


 いずれにしろ、国の口蹄疫対策本部長(総理)がいなくなった。しかし、本部長が、昨日確約された「政府として万全の措置を講ずる」という言葉は重いし、政府においてはその対策を継続されなければならない。引き続き、政府におかれては、約束通り、国の責任において万全な対策をお願いしたい。特にワクチン接種は国の政策である。全体の対策費が1,000億を遙かに超える規模になり、最早、一自治体だけで対応出来る範疇・規模では無い。


 しかし、今後、恐らく内閣が入れ替わり、首相や農水相や財務相はどなたになるのだろう? 特措法はどうなるのだろう? 副大臣キャップの口蹄疫現地対策本部は一体どうなるのだろう? 残された我々現地・地域・農家さん・当事者達は一体どうなるのだろう? どちらにしろ、県や地元自治体の対策本部はしっかり機能するように一層気を引き締め、体制を強化する必要がある。こういうときにこそ、現場の我々がしっかりしなければならない。


 今日までの新たな疑似患畜確認は6例、殺処分対象は5,824頭(ワクチン接種済み)。いずれも児湯地区。これまでの疑似患畜・患畜による殺処分対象は169,881頭。ワクチン接種分(殺処分対象)は102,206頭。合計272,087頭。これまでの殺処分終了は120,131頭。スーパー種雄牛5頭は、現時点では陰性である。