〈Animal Rights Centerより転載〉
震災から5年がたちました。
警戒区域内には、鶏は40~60万羽いたといわれています。
金網の中に閉じ込められたまま、外に出ることもできず、のどを渇かせて、おなかをすかせて死んでいきました。
人々が逃げて2ヶ月たって、まだ生き残っていた鶏はぜんぶ、二酸化炭素でまとめて殺されました。
警戒区域内には、犬と猫が3万匹いたと言われています。
家の中に閉じ込められたまま、つながれたまま、のどを渇かせて、おなかをすかせて、誰かが食べ物を持って来てくれるのを待って、たくさんの犬猫が死にました。放されて野良になった犬や猫は、食べるものを探しながら死んでいきました。
警戒区域内には、3万頭の豚がいたと言われています。
豚舎のなかに閉じこめられたまま、自分の手で戸を開けることができない豚たちは、のどを渇かせて、おなかをすかせて死んでいきました。
人々が逃げて2ヶ月たって、まだ生き残っていた豚は、殺されました。
警戒区域内には、3000頭の牛がいたと言われています。
乳がたくさん出るように改良された乳牛は、1日に150リットルもの水を飲みたがります。
つながれたまま、牛舎の中に閉じ込められたままの牛は、のどをとても渇かせて、死んでいきました。
人々が逃げて2ヶ月たって、まだ生き残っていた牛は、殺されました。
あのころから日本の動物の置かれている状況はよくなったでしょうか?
まだ福島にはとり残された犬猫がいて、さらに繁殖して新たな命が生まれ悲劇が広がっています。
震災後の動物愛護管理法の改正では「災害時の動物の飼養・保管のための施策」を立てることを各自治体は義務付けられましたが、災害時に「畜産動物を」どう救護するのかについては置いてけぼりになっています。
日本にはまだまだ問題が山積みです。
同じ悲劇を繰り返させないために、
わたしたちが、動物のためにやらなければならないことがたくさんあります。
幸食研究所 ひふみ塾
http://www.kousyoku.net/