第一章:村井秀夫VSカイル・オルソン | 村井秀夫刺殺事件の真相を追って

村井秀夫刺殺事件の真相を追って

村井秀夫は何故殺されたのか?徐裕行とは何者なのか?
オウム真理教や在日闇社会の謎を追跡します。
当時のマスコミ・警察・司法の問題点も検証していきます。
(2018年7月6日、麻原彰晃こと松本智津夫死刑囚らの死刑執行。特別企画実施中。)



強制捜査から2日後の3月22日。
警察は村井が開発したレーザー兵器「輪宝」の部品や設計図の入ったフロッピーディスクを押収した。村井は捜査の動きを注視した。

村井「警察は『第7』をサリン工場だと断定しているようだ。地下鉄事件のサリンは警察にはばれないところにつくった。たとえ逮捕者が出ても、公判でくつがえせる」

捜査本部は当初、「第7サティアン」と「クシティガルバ棟」をサリン工場と断定していたのを、村井は把握していた。警察の動きも教団に筒抜けだったのだ。

既にクシティガルバ棟のサリンは処分済みだし、第7サティアンの方は量産に至っていない。地下鉄のサリンはジーヴァカ棟で生成したものだから、証拠がない限り逮捕されても無罪放免となるだろう。

村井は科学知識は誰にも負けない自信があった。カメラの前で、村井は自己紹介を始めた。

村井「まぁ尊師はあの…非情に知性は高いのですが、高等教育を受けておられませんので、科学的な知識だけは、素人と…いうこともあります。」

村井「まぁ、宗教的側面、これが尊師の担当される部分。つまり科学的、産業といいますか、そういう部分は私の担当、ということになります。」

村井は攻勢に出た。マスメディアを使って、捜査の矛先を第7サティアンに向けさせる作戦だ。

4月3日、村井はサリン事件後初めてマスコミの取材に応じた。NHKから「3月22日の強制捜査で押収された化学物質、薬品などの質問についてしゃべってほしい」ということで、都内のホテルで打ち合わせをした。村井はワープロを片手に、和室で取材を受けた。

村井「(科学技術省には)250人が所属し、コンピューターの組み立て、金属の加工製造部門、遺伝子の研究部門などがある。……(第七サティアンは)農薬工場のつくりかけだった。昨年7月、施設周辺でサリン副生成物が検出されて、松本サリン事件と結びつくかのように警察が疑いの目で見てきたため(工場建設を)断念した。その後、製造プラントの一部を壊し、シヴァ大神の像をつくった。……三塩化リンは、将来、農場で使う有機リン系の殺虫剤をつくるために備蓄していた。サリンの防ぎ方は研究しているが、製造方法は知らない。(警察の)押収物質でサリンを作ることはできない」

4月3日。今度は「ズームイン!!朝!」のインタビューに登場。



レポーター「元信者の証言でですね、村井さんね、あのー、ナイフとか、えー、銃器の部品などを作ってるという話があるんですが、このあたりどうなんですか」

村井「あのー、まず生活必需品、それからあの、私たちの様々な仕入れている機械類の、その部品、その手を作ってまして、そこまで余裕はないです」

レポーター「ナイフや銃器の部品は作っていないと」

村井「作ってません」

レポーター「一切?」

村井「ハイ」

レポーター「作ったこともないと?」

村井「…作ったこともないです」

レポーター「こちらで?」

村井「ハイ、ありません」


4月5日、毎日新聞の取材に応じる。場所は港区の教団東京総本部だった。



「私たちの施設の設備や薬品ではサリンの合成はできない」

「私たちは自給自足と言うことで、さまざまな部署でさまざまな薬品を作っている。サリンが合成できるという疑いをどのように反証するか検討している。サリンは作っていない」

昨年7月の上九一色村の異臭騒ぎについては「DDVP(有機リン系殺虫剤の一つ)を作ろうとしたが、途中で破棄した」と話した。



4月7日、外国人記者クラブの取材に出席。



上祐はサリン事件の犯行を第三世界(東西冷戦中、資本主義、社会主義勢力に属せず、中立を揚げた国々)の仕業ではないか、とコメント。

村井「サリンを作ったことは一度もない。劇薬を作るサリンプラントです。」

そこへフランス『ヌーベル・オブサーバー』紙の記者・アントニオ・パニオッタが反論するように質問した。

アントニオ記者「第7サティアンに取材に入ったとき、わたしが着ていた手袋とジャンパーがただれてしまった。これは、サリンなどの影響ではないのか?」

村井「それはウソです。間違っています」

アントニオ氏は4月3日の外国人記者クラブの会見で、自らが撮影した写真を示して、第七サティアンがサリン工場ではないかと迫った。上祐が否定すると、マイクの前で「嘘つき!」と公言した。

村井はアントニオ氏の言葉をそのまま言い返したのである。
村井の反論後、アントニオ氏は会場から退場した。

この日、会見で村井は
「私たちの教団には1000億円の資産があります」と発言しているが、当初は注目されなかった。

(アントニオ・パニオッタ・フォンセカ 1956年、イタリア生まれ。二歳のときにフランスに移住する。77年、ナンシー国立美術大学に入学。卒業後、79年にアール・デコに入学し、83年に写真学科を卒業する。以後、おもにフリーのフォトジャーナリストとして活躍。
96年4月24日、東京地裁104号法廷で、アントニオ氏が麻原の隠し撮りに成功、週刊ポスト5月24日号、フォーカス5月29日号に掲載した。)


(1:19より村井秀夫登場)

4月8日
村井「(なぜ農薬をつくろうとしたのか)自分たち自身でつくれば安く上がる。不動産運動を図る必要があった。つくる過程が知恵の修行であった。そして、基礎的な物質をつくる必要があった」

「専門家に見せれば『第7』でサリンを製造できないことは証明できる」

「『第7』はハルマゲドン後の自給自足に備え、化学肥料(DDVP)を作ったが失敗した」

村井は第7サティアンの科学プラントは自分で設計したのを認めたが、「農薬工場として造りかけたもので、あのプラントと教団内の材料ではサリンは作れない」とサリン製造を否定。サリンプラントの建設自給自足に使う農薬工場を建てるためと主張した。工場の偽装疑惑については化学肥料の製造に失敗したので、工場を立て替えて礼拝堂に改装していた、と説明した。





村井「麻原尊師は阪神淡路大震災を予言させた」「阪神淡路大震災は大国の陰謀」

村井は麻原の功績を交えつつ疑惑の払拭に努めた。しかし現実味のない話に出演者や視聴者たちは首を傾げた。長年の教団生活が祟り、村井の考えは世間に通用しなかったのだ。
それどころか林郁男、新実智光、岐部哲也、中田清秀ら幹部が次々と逮捕されていく。捜査の手は全国130カ所のオウム施設へと広がった。


●第7サティアン裏「研究棟」から覚醒剤

村井、上祐、青山が連日テレビに出演する間も捜査は進んでいた。
上九一色村第七サティアン裏にあるプレハブ小屋、クシティガルバ棟。村井の部下である土谷正実がサリンを製造していた建物である。捜索の際、棟内の機材に付着していた微量の薬品を調べたところ、覚醒剤であることがわかった。

また、この研究棟と「第7サティアン」の間の斜面の土を採取して鑑定した結果、陽性の覚醒剤反応を検出。4月14日の一斉捜索を前に施設内の覚醒剤を廃棄処分にしたと当局はみた。これまでの捜索で「フェニルアセトニトリル」を大量に押収。この薬品自体は覚醒剤取締法の規制対象外だが、塩酸や「メチルアミン」を加えると三工程で覚醒剤が生成できる。このほか「第6サティアン」横のプレハブ小屋では「フェニルアセトニトリル」よりも簡単な工程で覚醒剤がつくれる原料数十kgが見つかった。押収済みの「科学班」のノートにも覚醒剤の生成実験過程を記述したメモがあり、施設内には覚醒剤の生成機材もあった。

●村井秀夫VSカイルオルソン



テレビ局は村井の後を競うように追いかけた。車から下りると、カメラのフラッシュが激しく村井を照らし、マイクを持った者が追いかけ回してきた。短く刈った髪と丸い輪郭の容姿から村井はお茶の間でも有名人となった。上祐・青山・村井。オウム幹部が出演すると、視聴率があがり、3人は各局引っぱりだこになった。

そんな中、日本テレビはアメリカからある専門家を呼び寄せた。
アメリカ・化学兵器の専門家カイル・オルソン氏。




そして4月17日、「緊急スペシャル オウム世界戦略とサリン事件の謎 今夜真相に迫る」が放送される。

●前哨戦


(書類をこまめにチェックする上祐と偉そうな村井。)

司会者は草野仁さん、木村優子さん。



ゲスト出演

江川紹子


有田ヨシフ


故・河上和雄氏(2015年2月没)


常石敬一氏


オウム真理教

マイトレーヤ正大師こと上祐史浩


マンジュシュリー・ミトラこと村井秀夫


討論は初めに麻原の行方から始まった。江川と有田が口撃するも、すらすらと言い返す上祐。
しばらくしてニュースが挟まれ、幹部の逮捕劇や南青山総本部に青山吉伸が到着したことが報じられた。

再び討論が始まると、上祐は信者の微罪による逮捕の不当を訴えた。
草野氏が村井に話の引導を渡すと、化学肥料について常石氏と村井の間で討論が始まった。江川や有田が村井を糾弾すると、上祐が援護に入り警察の陰謀、揚げ足取りと言いがかりをつけ議論は熾烈を極めた。

CM後、4月14日の強制捜査の特集、信者の子供の保護について議論が行われた。
オウム側は”子供を拉致された”信者を用意。江川は優しい口調で話しつつ親子関係と教義の矛盾を指摘。上祐は子供の健康状況やきめ細かい対応など教団の正当性を主張した。これに対し有田は子供がカビの生えた食べ物を食べさせられていると批判した。子供の保護問題について議論は20分以上続き、CMに入った。

そして、村井の前にカイル・オルソンが立ちはだかる。
(ここからは、村井秀夫とカイル・オルソン氏の討論を全文紹介する。)


●カイル・オルソン現る



米国・生物化学兵器研究所副所長 カイルオルソン。
国防省をはじめとする国家機関などと提携し化学兵器の研究を行う。
94年末には日本テレビの依頼を受け松本サリン事件の調査にあたった。
二週間に及ぶ徹底検証の後、この犯行は大掛かり勝つ組織的な犯罪であると推定、さらに驚くべき予測を残して帰国した。



オ「一回目に成果を上げたのだから再びやるのではないか」

彼の予測は不幸にも的中してしまった。死者12名負傷者実に5000人を超えた。

オ「東京駅や銀座のデパートそしてスポーツイベントが狙われたら数百人の死者が出るかもしれない。それがテロの目標なのです」

更なる悲劇を阻止するべく再び来日。地下鉄サリン事件の現場に赴き綿密な調査を行った。多くの提言をし、帰国した彼を待っていたのは、サリン疑惑渦中のオウム真理教からの調査依頼だった。

彼はその依頼を拒否。独自に究明をすべく三度目の来日を決意した。



オルソン氏は14日緊急来日、すぐさま山梨県上九一色村へ向かった
化学工場と呼ばれる第7サティアンを見るなり彼は不思議な所だと語った。専門家の目は果たして何を読み取るのか。彼は疑惑の建造物「第7サティアン」に近づいていった。

オ「これは相当な電圧がありそうですね。簡単な設備などといえるものではありません。産業用に使われる工場のようなものといえるでしょう。中で何をやっているのか知るには、電気の使用量をチェックする方法があります。それがわかれば、ほぼ見当がつくのですが…」



ガス兵器の専門家であるオルソン氏が強い関心を寄せたのがパイプだった。第7サティアンの壁に大量に絡み付く大量のパイプ。それを検証した後オルソン氏は化学工場だと確信したという。



更なる情報を求めオルソン氏は上九一色村の竹内氏を訪問した。オウムを監視し続けてきた武内氏は昨年7月15日、第7サティアンから出た強い異臭を嗅いだという。



武内精一さん「8時頃臭いが発生しましてね、私が8時1分頃(第7サティアンへ)行っているんです。それから警察官が来たのが8時30分なんですよ。で、その間に近所の人たちも大体集まってきたと。それで蒸気なども吹き出てたと。えぇ、蒸気を出すと割合に臭いが強くなるんですよね。」

レポーター「蒸気は何処から出て…」

武内さん「上からこう、3階の上からピューってこう吹き出てるんです」

レポーター「今はそうなっていますか?」

武内さん「今はシートがかかっちゃってるでしょ。アレはね、今年の1月7日、8日、9日と、この3日間あのなかの物が全部運び出してるんですよ。

レポーター「え、オウムがですか?」

武内さん「ええ、全部運び出しています」



依然大規模な捜索が続く第7サティアン。白いビニールシートで厚く覆われ中に入ることは出来ない。しかし独自に秘密のベールに包まれている第7サティアン内部の写真を入手。オルソン氏に検証してもらった。詳細に分析した後かれは、驚くべき見解を語った。



オ「これらの写真を見て、幾つかの気になる事実が分かります。まず第一に、この中には少なくとも4つの反応装置が設置されているのです。その4つそれぞれが中で様々な薬品を撹拌、つまり混ぜ合わせ、個別の化学物質を反応させ、別の何らかの化学物質を作り出していたと考えられるのです。一番気になるのはやはりこのパイプ状の物です。これはいわゆる蒸留装置なのです。もしも、ここでサリンが生成されていたとした場合、この装置を使うことによって、極めて純度の高いサリンを作り出すことが出来るのです。もしここでは農薬を作っていいただけだというのであれば、何故礼拝堂と偽って、我々を中に入れないようにする必要があるのでしょうか。確かに、これらの装置で、DDVPなどの農薬を作ることはできますが、この設備ならば、それ以上のものを作り出すことが可能だと言えるでしょう。専門家として申し上げるならば、この第7サティアンで、農薬だけを作っていたとはとても思いません」



生対決!!“オウム科学技術省”トップVS米・毒ガスの権威!!

草野「アメリカの毒ガス兵器専門家でいらっしゃいます、カイル・オルソンさんにスタジオにお越し頂きました。で、オルソンさんは、実は長野松本サリン事件、そして地下鉄サリン事件についても綿密な調査をなさった方です。えー、まずオルソンさん、第7サティアン、あのまぁ操作が行われていますので中を十分に見れませんでしたけれども、様々な情報から総合してここでは何が行われていたと想像されていますか」

オ「一つ明確に言えることは、これは、ただ単なる礼拝堂や信教関係の物ではないということははっきり言えると思います。最低でもこれは科学設備として十分立派な物ですし、はっきりいって中の設備その他を全部見るまでは、何が実際に行われていたかは、はっきりは言えないんですけれども、明確に言えるのは非情に潜在的に能力を占めた設備であると言うことです」

草野「横にいらっしゃる村井さん」村井「ハイ」
「まぁこれ是非お話して頂きたいと思いますが」村井「ええ」

草野「オルソンさん、まず村井さんがね、あの過去の説明ではDDVBというものを作ろうとして途中で断念したと。その程度の施設だったんだとおっしゃってるんですが、これについてはどういう風にお考えですか?

オ「その点についてちょっとわからないんですけでども、何故DDVPを作らなきゃいけないこと自体疑問なんですけれども、農業関係の事業を起こすつもりか、それとも何か市販用に作るつもりだったのか非常に組織としても極端な話だと思うんですけども」

草野「いかがですか、村井さん」



村井「あの、その前に、あのお伺いしたいんですが、 ハステロイ という金属はご存知ですか?」



オ「HASTELLOY?」村井「ハステロイ」オ「HASTELLOY!」

村井「イェス」



村井「で、そのハステロイが、私たちタンクに採用した金属です。それと、蒸留塔の重要部分に採用しております。これは腐食性から考えてなんですけれども」

オ「ハステロイをお使いになっていたのですか?」

村井「それでそれを注文したのが10月、タンクを設置したのが12月、です。要するに、そして12月の終わりでプラントは閉じましたので、このプラントはいつでも使っておりません。つまり完成していないです。で、この完成していないプラントで一体何が出来るのかと、そうかとそういうことが私は聞きたい」

上祐「出来てなかったら何にも出来ない」

オ「いくつか質問したいことがあるんですが、それに関しては、まずこのサリンの量自体が、松本の件にしても地下鉄の件にしても、こんなに大量に作る必要があったと思いませんし、規模が大きい物だと思います」(ここでCMが入る。)

草野「オルソンさんから村井さんへの質問の途中になりましたが、まず最初の質問ですね。これちょっと日本語で伝えてもらえますか」

村井「…あ、私ですね?あの要するに」草野「ちょっちょっとお待ちください、待ってください」
村井「先ほど聞いたのは本当にサリンが作られたと、それには証拠がありますと、そういう話をした訳です」

木村「で、それに質問にお答えになさったのですね」

オ「まず第一にあのー、使われたサリン自体松本にしても地下鉄にしても、はっきり行ってもっと小さな実験室で作れる量だと思うんです。このような実験設備、この第7サティアンで見つけた実験設備が完成されていないといいますけれども、そこまで大きな設備自体必要なかったと思われます。ですから、倉庫に、これだけ原材料がありまして、それだけの物を作れる潜在能力があったということは指摘できると思います。そして、私が…このハステロイをまずタンクに使おうとしていること自体非常にびっくりしているんですけれども…これはあの神経ガス、サリンの神経ガスを使う場合に使用しなければならないハステロイドという金属が指定されているものでして…」


(通訳が話すのを止める。村井を睨みつけるオルソン。)

村井「…神経ガス、の時に指定されているか私は知りませんが、塩酸、あるいは硫酸を使うときに、酸の腐食を防ぐために私たちは使いました…というか採用しました

草野「いかがですかオルソンさん」

オ「まぁそこまで設備にお金をおかけになっていることは大変関心していると思う」

村井「それから今、お伺いしたプラントで作った、プラントで作る必要の無いということをおっしゃっていましたよね?」

草「するとあの、村井さん、もう一つ」オ「No!No!No!」
草「あ、ちょっと続けてもらって…」

オ「いえ、私が言いたかったのは、プラント自体がそこまでサリンが実際地下鉄や松本で使われたサリン自体が、そのプラントで使われている必要性がないということです。しかし、大量のサリンを作るためには、このプラントが使われている可能性はあるということを指摘したいんです」

草「いかがですか、村井さん」

村井「いや、要するに今言いましたように出来ておりませんから、何も作れません。そこでは。で、それでその…少量ですからとおっしゃいましたが、機関等割的には大量の薬品を流す必要がある訳ですね。例えば1tであるとか、で、出来てくる物は何しろ大量に出来てくると。はい」

常石敬一「誤解で…いや、オルソンさんから聞いているのはね、あのー、まぁ、どうも犯人と決めつけちゃうとちょっとまずいんだけれども、地下鉄とかね、松本でもサリンの製造で、あそこで使われたサリンの量からすればね、第7サティアンみたいなものでなくても」

村井「必要ないということですよね」

「もっと小さな所でも出来るであろうと」草「十分であろうという」

村井「ですから私は、あの聞いてる訳ですよ、ええ」

常石敬一「いや、それで、で、その第7サティアン脇の、なんだっけ、プレハブ小屋か。あそこで、あの加水分解したものが出てるとかなんとか言ってるから、多分そういったことについての説明、まぁあの、攻撃されたというのはすでにされてますけどもね」

村井「いえ、私はあの、聞きたいのは、要するに、第7サティアンで作ったと言いたいのか、それともプレハブ小屋で作ったといいたいのか、どっちなんだと、それをあの言いたい」

上祐「ひとつ、ひとつだけ…」草「あの今の…」
上祐「我々としてはプラント…これを…」

草「私はあの…オルソンさんのね、あのー質問についてはこういう風に解釈しました。第七サティアンの…」村井「いや、直接来た方がいいでしょ」草「いやハイハイ」
草「第七サティアンの」村井「要するに第七サティアンの…」

草「あの施設自体は、十分に、えーサリンの製造する能力があると、潜在能力があるっていうようにおっしゃったと、聞いたんですが」

オ「まぁ、写真を見た限りにおいては、私は中には入ったことは無いんですけれども、写真から判断した限りでは、あと…今までの、村井さんのコメントから判断する分に関して言えば、この設備は、設備が十分あるだけではなく、種類としても、十分サリンを生成する必要なタイプなタイプのものであると判明できると思います。疑惑としては、十分他の証拠から考えても、証拠としては十分なものと思います。しかし、また何故、このオウム自体が、この農薬を作るための、設備自体を、この礼拝堂の中に隠せる形で作ることになったのでしょうか。また、あの何故法的なビルのあの、許可その他取らないで作ったのでしょうか?」

草「あの、村井さんね、私は要約させていいますと、私に聞こえてきたのは、DDVPを作るために施設を作ったけども中断した、断念したという村井さんの説明が、オルソンさんにとってはどうしても納得いかないものと映って…」

上祐「いや、それは隠しながら、やろうとしたっていうのをおっしゃったのでは…」
木村優子「何故隠すのか…」

上祐「そうではなくて我々は」草「いやそれならまず村井さんに」
上祐「やらないものを止めて、破壊して、神殿にしてますから、隠していないのを理解して頂かないと」江川「村井さんに聞いてるんだから」草「村井さんその点についてちょっと…」



村井「DDVPを作ろうとした理由ですけども」上祐「ちょっとこれは(小声)」

村井「私たちはその、様々な工事を作っていると、あの例えば金属に関して言うと、製錬から圧延、機械加工、溶接まですべてそろっております。まぁ、この様に、あらゆる分野の、その、工場群を持ち、その全てを自給自足で賄うというのが私たちの、そのセオリーなんです。その中に、食料自給という重要な、あのー、テーマがありまして、そのために、あのー、これは作りました。っていうか、作ろうとしました」

オ「しかし実際あの…実際あの、行政に対して、科学設備を作るという、許可をとろうという至誠はあったのですか?それは何故そのような形になったのでしょうか」

村井「それは出来た後当然認可は取ることになると思います」

オ「……何故その礼拝堂を隠す様なことになったんでしょうか?」

村井「これは間違ってます。礼拝堂の中に隠したのではありません」

オ「……Why did you village…」


ここでCMが入った。