マジすか学園3☆#1ー3☆ | AKB48G☆マジすか学園☆乃木坂46☆欅坂46☆櫻坂46☆日向坂46☆好きな 「かつブログ☆」

マジすか学園3☆#1ー3☆

成田国際空港ー

夜の空港は、どこか、もの寂しい。


「ってか、サドさん、学校のほうは大丈夫なんですか?」

「なんとかなるだろ。実習が始まると大変らしいけどな。そういう、お前こそ、会社のほうは、いいのか?」

「IT企業なんて、いい加減なもんすよ。うちの社風は、とくに」

両手を広げ、オーバーアクションするシブヤ。
ギャル系のファッションに身を包むシブヤを見て、社会人として、やっていけるのかと、心配するサド。シックなパンツスーツが眩しい。


「トリゴヤとブラックは、まだっすか?」


「昨日の今日だからな…。パスポート探してるんじゃないか?」

ふっ、とサドが、笑う。搭乗時間には、まだ間があった。


「おまたせー!」

大きめなトランクケースをゴロゴロさせながら、トリゴヤが、手を振って近づいてきた。フリルがひらひらしたお姫様のような格好。


「ちょっと、大きすぎないか?荷物…。何日、滞在するつもりだよ」

「これくらい普通でしょ。女の子だからね!」

「ちっ!」
舌打ちするシブヤ。


「お待たせしました…」
ブラックが、いつの間にか、トリゴヤの背後に佇んでいた。足元には、大きなトランクケースが三つあった。みんなの視線が、トランクケースとブラック交互に注がれる。

ブラックは、みんなの視線をそらすように、目を伏せた。


「じゃあ、行くか!」
ゲキカラは、一足先に向かったらしいし、と言って、小型のトランクを引き、搭乗口に向かうサド。

「サドさん、これからは、もう隠し事は、ナシにしてくださいよ!」

「そうだな…。また、お前に殴られたくはないからな」

昨日の出来事。

語られた
サドだけが知っていた事実。
シブヤ、ブラック、トリゴヤが知らなかったー

真実。


「わたしたちが行けば、記憶…、戻るよね」

「やれば出来る。やらなければ出来ない。それだけのことだ…」

トリゴヤの、ブラックの、そして
みんなの切なる願い。

ふいに
サドのケータイに着信があった。ハードロックが鳴り響く。

国際電話だった。相手は、ニューヨークにいるセリナ。

「……はい、これから向かうところで…、えっ!?」

サドの顔色が、蒼白になる。

「わかりました。とりあえず、そちらへ…」

それだけ、言うと、通話を終えた。沈痛な面もち。

「サドさん!もう隠し事はナシっすよ!」

かみつくように言うシブヤ。見つめるブラックとトリゴヤ。

サドは、意を決して、三人に告げた。



記憶をなくした少女が、


行方不明になったことをー。