#14ー4☆ | AKB48G☆マジすか学園☆乃木坂46☆欅坂46☆櫻坂46☆日向坂46☆好きな 「かつブログ☆」

#14ー4☆

二階

地鳴りのような怒号。喚声。

5人vs50人。
普通ならば、少数のほうが一気にやられてしまっても不思議ではない戦力差。しかし、チームホルモンは意外にも善戦していた。強敵との闘いを通じ、レベルが上がったのだろうか。



ウナギの場合ー

「シノブに比べれば、ひとりひとりは、大したことないな!」

大口をたたきながら、背後からの攻撃をかわしつつ、目の前の敵に、パンチを放つ。大人数相手の闘いは、初めてではなかった。伊達にマジ女の生徒ではない。
小太りで、キャップを逆さまにかぶった少女が木刀で襲いかかってくる。額からは、汗がしたたり落ちていた。
木刀と汗をかわしながら、ウナギが言う。
「お前に、あだ名つけてやるよ。お前は、今日から、キャップびちゃ子だ!」

ウナギに、あだ名をつけられ、屈辱感を味わったキャップびちゃ子は、汗を撒き散らしながら、大声で喚き、さらに木刀を振りまわしてきた。



アキチャの場合ー


「体が軽いぜ!」

休息のおかげか。

次々と、矢継ぎ早に襲い来るアンダーガールズに対しても、気負いはない。

「くそっ!キリがねーな!前田は大丈夫なのか…」

紫の特攻服をつかみ、引きつけては、殴る。
そして、投げ捨てた。

「もしもを考えずに、やるべきことをやるだけか」



ムクチの場合ー


「………」

黙々と、敵の攻撃を避け、応戦するムクチ。

斜め後ろから、鉄パイプが振り下ろされ、前に倒れ込んでしまう。
なにかが、ムクチの中で、はじけた。

「なめんじゃねーぞ!こらぁ!」

ムクチがー

キレた。


左の拳が炸裂する。吹っ飛ぶ紫の特攻服。


「マジだよ…」



ヲタ&バンジーの場合ー

背中合わせの二人。

背中越しに、バンジーに声をかけるヲタ。

「懐かしいな。この感じ…」

「その年で懐古趣味かよ。老けたな。ヲタ」

バンジーの前蹴りが、アンダーガールズ隊員のみぞおちに決まる。

「お前は、現実主義だよな…昔から」

ヲタが、向かってくる敵のパンチを肘で受け止め、パンチを返す。


「なぁ、ヲタ。お前、気づいてるか?」

「もしかして、向こうにいる、ヤバそうなやつのことか?」


二人の関心の先ー

アンダーガールズ隊員である紫の特攻服たちの向こうー

ひとり
悠然と佇む深紅の特攻服の少女。深い紅。獲物を狩るような獣の眼差し。


アンダーガールズ二番隊、
隊長ー古川アイリ

長身で、獅子の鬣(たてがみ)のように長い髪を、自らの特攻服のように、返り血で真っ赤に染めるまで、殴るのをやめないところからー
つけられた異名が〈狂える獅子〉


バンジーが、いち早く気づいた。
「あいつ…!?古川アイリじゃねーか!ゲキカラと何度も死闘を繰り返したっていう…。ゲキカラが別荘に行った直接の原因…」


「狂える獅子、古川アイリか…。相手にとって不足なしってやつだ!」


「言うじゃねーか。ヲタのくせに」


「どういう意味だよ!」
ヲタが憮然とする。


(お前ひとりでは、行かせねー。ヲタ、お前をフォローするのは、おれの役目だ。昔から…な)