時代遅れの感覚 | 池上秀司のブログ

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ファイナンシャルプランニングに関することを中心に、好き勝手に書きます。

「住宅ローンの鉄則」といわれるものの一つに


「高金利時は短期固定、低金利時は長期固定」


というものがあります。これは長期金利と短期金利に金利差がなければその通りですが、現実には金利差があるので「間違った鉄則」=憶測であるというのは著書にも書きました。


で、なぜそういう「間違った鉄則」が出来上がってしまったのかを自分なりに考えてみました(私の憶測です)。以下はある銀行からもらった過去の短期金利の推移です。


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一目瞭然、バブル崩壊までは激しく上下を繰り返しています。

つまり、矢印で表すと




となり、金利は「上がる」と「下がる」しかないと思われていたのではないでしょうか。しかし、バブル崩壊後を矢印で表すと


となります。金利は「上がる」「下がる」の他に「横ばい」もあったということです。


ですから、この事実を受け入れた上で、「低金利で横ばいのときはどうするか?」「高金利で横ばいのときはどうするか?」も考える必要が出てきたのです。


しかし、現実にはその「横ばい」をどうするかは完全に無視されています。というより、なにも考えていません。そういう人達は「時代遅れ」という感覚を備えていません。ですから、いずれ取り残されるのです。