池上秀司のブログ

ファイナンシャルプランニングに関することを中心に、好き勝手に書きます。


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前回の投稿に関して、ESSE編集部から以下の回答がありました。

 

■ボーナス払いを併用して、1回24万円ほど支払っていた

■500万円繰上げ返済し、月々の返済を5万8000円、ボーナス払いを3万8000円に変更

■さらに、ボーナス払い分については、お子さんが援助してくれることに

■金利は4~5%のものを、途中で借り換えをして2%に

 

とのことでした。私は該当記事を監修した横山光昭さんの同業者(同業とは思われたくないですが...)として、これで「なるほど、そうですか!」になりません。というより、「これが通用すると思ってるのか」と呆れました。

 

これは価値観の違いになってしまいますが、FPとして記事をどう構成するかと考えた場合、

 

■「24万円×2回のボーナス返済」の存在に触れない

月々の返済よりボーナス返済の方が繰上返済による削減額が大きい(月々分・年間▲35万円<ボーナス分・年間▲40万円)のに、ボーナス返済に触れない

■さらに、親の住宅ローンのボーナス返済分を肩代わりしてあげる親孝行なお子さんが登場という、なかなか聞くことのないミラクルな美談に触れない

 

と、上記3点が私の中ではあり得ません。個人的に、これは「一部抜けている」という程度のかわいい話とは思えず、ここまで大きな金額を記載しないのは、

 

■記事を作成する能力が著しく低い(というより、欠如している)

もしくは、

■後から帳尻合わせのために付け足した(実話ではなく創作)

のどちらかではないかと考えます。

 

さらに驚いたことに、実はこの記事、10月に公開された記事(以下)加筆をした焼き直しのようです。

 

【定年後のリスク】住宅ローンを残して毎月赤字。退職金で一括返済すべき?

 

すなわち、内容をチェックする機会が通常より多かったと考えられるのに、2ヶ月経って再公開した後に、外部の人間の指摘によって「一部抜けている」のが発覚したようです。読者に親切、丁寧な情報提供をしようと思ったら、ボーナス返済は欠落しません。記事には

 

ローン返済計画が甘い

 

と書いてありますが、記事が甘い仕事が甘すぎます。横山光昭さんの紹介には

 

借金、ローンを中心に盲点を探りながら

 

とありますが、あの記事の盲点は過大なボーナス返済です。まったく探っていません。

 

まぁ、メディア御用達のFPが頑張っても所詮は食費やお小遣いの削減、格安スマホに変更が精一杯で、金融商品に触れたらこんな程度ということは、知っていて損はないと思います。

 

【関連記事】
エアFP

許容範囲を超えたダメ記事

FPに払うお金がムダ

日本経済新聞という学級新聞

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こんな記事を見つけました。

 

定年後の住宅ローンがお悩み?安心の老後を送るためにできること

 

気になった部分を転記します。

 

・夫(63歳)
・このままだと70歳までローンが続く
・住居費 ¥87,000
・残債1000万円のうち、500万円を繰上げ返済し、月々の住宅ローンを5万8000円まで減らし
・横山さんのアドバイスのもと、家計改善をした結果 住居費 ¥58,000(-¥29,000)

 

私は仕事柄、必ずこういう記事の数字を確認しますが、どうも数字が合いません。以下に列挙します。

 

不明点①

現在の住宅ローン返済額は87,000円。現在63歳で「このままだと70歳までローンが続く」ということは、残7年。そして残債が1,000万円。87,000円を7年払っても731万円にしかならず、残債1,000万円は完済しません

 

不明点②

500万円の繰上返済をしたので残債は500万円。繰上返済後の毎月返済額58,000円を7年払っても487万円にしかならず、やはり500万円は完済しません

 

不明点③

500万円の繰上返済をしたということは、その後500万円+利息分の支払いが軽減されるはずですが、月29,000円×12ヶ月×7年で244万円しか削減できていません。残債が半分になるのですから、返済額も半額になるのでは。

 

私に見落としや計算間違いがあるとも考えられますが、諸々、数字の整合性がよくわかりません。ボーナス返済があったという可能性がありますが、それは記事から読み取れませんでした。また、このような場合、住宅ローンの金利が何%なのかで詳細がわかりますが、その記載も見当たりません。とにかく数字がよくわかりません。

 

私はFPがこういう話をする場合は計算根拠を明示し、誰にでもわかりやすくするよう努めるべきだと思っていますが、FPに関係する記事のいくつかは信憑性が低く、捏造を疑われても仕方がないような記事も目にします。

 

本件に関しては配信元のESSE onlineに問い合わせをしましたので、回答があればこちらに記載します。

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前回の最後に、メディアの予断と偏見についてご紹介すると書いたので、それについて記載します。以下は、日経マネーの副編集長の本間健司さんという方のツイートのスクリーンショットです。

 

 

完全に悪意がありますよね。銀行や住宅販売の方達を「狼」「敵」と認識しています。私はお客様のために汗水垂らして働いている住宅販売や銀行の方をたくさん知っていて、大変お世話になっています。ですから、「ロクに現場も知らないくせに、なにを偉そうに」と大変不愉快だったので、直接リプライを飛ばしました。本間さんは具体的な反論もせず、ブロックして逃亡しました。


往々にして、メディア(とそこに登場するFP)は販売企業を「モノを“売りつける”悪者だ」というレッテルを貼ります。そして、自分達は「その悪者から消費者を守る正義の味方」だといわんばかりに、販売企業と逆の主張=「逆張り」で目立とうとします。ですから、販売企業は悪者でいてくれないといけないのですが、もうその時点で公平な目を失っています。まさに予断と偏見です。

 

まぁ、メディアやFPの主張が正しければ問題ありませんが、どうだったのでしょうか。以下は、日経マネーDEGITAL内、「FP快刀乱麻」というページの記事の一部です。

 

変動金利型住宅ローン、みんなで借りれば怖くない?

変動金利ローンの3つの落とし穴

 

変動金利のネガティブキャンペーンを大々的に行ってきましたが、どれも的外れであったことは事実が証明しています。日経マネーにおかれては、偉そうなことをいう前にこれらの検証をして出直してこいという感じです。

 

そして、どちらの記事も執筆者はFP(?)の深田晶恵さんですが、彼女のTwitterのヘッダーを見てみましょう。

 


買い手寄り」との記述があります。売り手と敵対していることの表れです。それらは、彼女の著書を見れば嫌というほど理解できます。以下は、その下衆な思考が活字になっている事例集です。

 

 

 

 

 

 

読んでいるだけで虫唾が走ります。要約すれば、

 

販売企業や銀行の提案にだまされるな!

 

ということです。では、彼女の変動金利で借りるなという見立てと併せて考えてみましょう。

 

変動金利は全く動いていません。それどころか、当時より長期金利も低下し、大規模金融緩和も継続し、金利上昇の気配が見えないのですから、現状、販売企業や銀行の皆さんの提案に大きな問題は見当たらず、むしろ、その逆の論調=深田さんの提案こそ消費者が不利益を被っているということ。つまり、

 

だましているのは深田さん、アンタだよ!

 

ということに他なりません。

 

私はこういう、他人を蔑み、悪者扱いしておきながら、消費者に損失を出させたくせに考察も反省もせず、なんの責任も取らずにデカい面をしている人達を心底軽蔑しています。私からすれば、

 

メディアやメディア御用達のFPは偽善者

 

です。

 

もちろん、販売側にも不適切な事例、偽善的な事例はあります。例えば、ライフネット生命はその筆頭でしょう。開業当時は従来の販売手法を徹底的に否定しました。しかし、その根本にあるのは「生命保険の原価」といったデタラメでした。そして、結局、ネットで売れないからと散々否定した代理店頼りになりました。しかも、代理店で売って欲しい商品の代理店手数料は、他の保険の2倍にしています。さらに、「がん保険のカラクリ」などという本を出しておきながらがん保険を発売するなど、簡単に手の平を返しました。

 

まぁ、ライフネット生命生命はメディアが提灯持ちをしましたね。ですから、メディアを鵜呑みにしないということは大切なのですが、メディアもおかしい記事ばかりではありません。日経マネーと同じ日経BP社でも、日経トレンディでれば以下のような記事があります。

 

住宅ローン金利がついに上昇!? それでも「変動金利」を選んでいい理由

 

上記の記事は、憶測で誰かを悪者にしているのではなく、事実(根拠)をもとに推測をしています。こういう記事は少ないですが参考になるので、消費者の皆さんにおかれては「是々非々」で判断をしていただければと思います。日経トレンディは積立型の生命保険についても一方的に否定することなく冷静な記事作りをしていて、公平さが際立っています。

 

メディアの姿勢を見極めるポイントは「誰かを悪者にしているか否か」です。前者の場合は要注意。そして、住宅ローンに関しては「まともな記事は希少」、「深田晶恵という名前を見たら読むのを止める」。これを知っているだけで、損失から逃れることができます。

 

ということで、最後に、私から今年話題になったドラマの以下のセリフをお届けします。

 

 

【追記】

こんな記事まで出てきました。

 

「頭金ゼロでOK」「家賃並みの返済額で購入可」など住宅を買うときのセールストークにだまされるな!

 

こうした売り文句を信じて住宅ローンを組むと、「ビンボー生活まっしぐら」ということになりかねません

 

いやいや、深田さんのいう通りに高い金利で住宅ローンを組んだ人こそ、「ビンボー生活まっしぐら」です。こういう世の中をナメきったコメントには反吐が出ます。間違ったことをしていない人を蔑むなど、人として間違っていると思います。

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前回の続きです。以下について考えます。

 

■(3)自己資金は諸経費+2割

一般的に「諸経費と購入額の2割は自己資金でまかなったほうがいい」といわれるゆえんです。

違います。これは今の時代にはそぐわない、ただの昔話です。以下は、バブル期からの金利推移です。

 

 

金利が高かった1990年頃、変動金利は8.5%、住宅金融公庫(現住宅金融支援機構)は5.5%。どちらで借りるかといえば、住宅金融公庫です。住宅金融公庫主体に資金計画を考えていた頃、住宅金融公庫からは物件価格の8割までしか資金調達できなかったというのが、「頭金2割」本当の理由です。以下は平成17年、フラット35に転換し始めた頃のパンフレットですが、昔の名残がまだありました。

 

 

1994年10月から金利に関する規制が緩和され、民間金融機関が住宅ローンに注力し出しました。当時よりも金利が下がり、100%融資が可能となった今では、頭金2割は意識しないでいい時代です。

 

5,000万円の物件を買おうと思った場合、年収400万円の方は頭金が2割あっても買えませんが、年収が2,000万円の方であれば頭金など気にせず購入を検討できます。このように、借りた金額が払えるかを優先すればよく「頭金◯割」には大した意味はありません。

 

その背景には、金利低下も影響しています。以下は、金利の違いによる、月々15万円・35年(420ヶ月)返済の元金・利息の変化です。

 


同じ月々15万円でも、調達できる金額が大きく違います。時代が変わったのですから、今の時代に合った考え方をすることをお勧めします。

 

それこそ、頭金を貯めている間に金利が上がり、消費税が上がったりしたら、その苦労は水の泡。その間は家賃を負担し、住宅ローンの最終返済日まで先送りされてしまうのですから、「そっちの方がたまらない」という考え方があってもいいのではないでしょうか。

 

不動産業者に勧められるがままにローンを組むということがないよう

 

私はこういう、大した知識のない人間の「販売従事者=悪」というレッテル貼りが大嫌いで、むしろ、知識がないから誰かを悪者に仕立て上げないと何かを主張できないだけの人間が、専門家面して現場の人達を軽視するなと思っています。

 

こういう思考=メディアの予断と偏見については、先日twitterでわかりやすい事例があったので、別の機会にご紹介します。

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どうやらtwitterで即ツッコミを入れるようになってから、ブログが疎かになってしまいました。頑張らないと。

 

で、twitterを徘徊していてい、以下の記事を見つけました。

 

住宅ローン、失敗を避けるには 「3原則」を押さえる

 

該当記事の原則は勝手な原則で、ツッコミどころしかないのですが、今日は、「(2)金利変動に耐えられるか」で見落とされている3つの原則をお伝えします。

 

金利の上昇時期や上昇度合いは予想が難しいのですが、内閣府が7月に発表した「中長期の経済財政に関する試算」のベースラインシナリオ(経済再生シナリオほどは再生しない場合のシナリオ)では、長期金利は2025年には1.8%(現在は約0.1%)と予測しています。経済再生を最優先課題にしているがゆえに、一定のバイアスはかかっていると思われるものの、これは一つの参考になるでしょう。

 

なお現在、35年の元利均等返済で3000万円を借り、10年後に現在の住宅ローン金利が1.7%上昇した場合、毎月の支払額の変化、つまり上昇額は以下のようになります。

 

◆見落とされている原則その①⇒金利の指標
金融機関が住宅ローンの金利を決めるときにはクジ引きやダーツで決めている訳ではなく、参考にしている経済指標があります。それを図にすると以下のようになります。

 

◆見落とされている原則その②⇒変動金利と長期金利
原則①から鑑みて、変動金利は長期金利に連動していないということがいえます。参考までに、金融経済統計月報をもとに、1997年から2016年までの長期金利と変動金利(店頭金利)の推移をグラフにしました。

 

長期金利と変動金利には関係性がないというのは一目瞭然です。この20年間で考えた場合、長期金利が2%を超えた時がありましたが、変動金利(店頭金利)は今より0.4%しか高くない2.875%が最高でした。

 

あくまで過去の推移とはいえ、長期金利が1.7%上昇したとき、変動金利も1.7%上昇すると考えるのが妥当か否かを考えた場合、もちろん、可能性はゼロではありませんが、経済のセオリーから考えて妥当性は見当たりません。経済紙を名乗って、今だにこんなことすらわかっていないのは致命的です。

 

◆見落とされている原則その③⇒その後はどうなるか?
こういう試算では「金利変動があります」といっている割に、1回だけ都合よく金利上昇した後は、一切金利が変動しない前提での試算がほとんどです。この記事では、35年のうちの最初の10年だけ考えて、残りの25年は無視。長期間の返済においては、その後金利が下がる可能性だってあります(もっと上がる可能性だってある)が、25年という長期間はなにも考えていません。やはり、この試算にはなんら意味がないといえます。

 

このように、日本経済新聞の経済音痴ぶりは、変動金利の店頭金利同様、何年経っても変わっていません。購読料を値上げをするそうですが、ボッタくりだと思います。


ちなみに、「■(3)自己資金は諸経費+2割」も今の時代にはそぐわない、時代遅れの原則ですので、それについては次回記載します。

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