ようやくモンツア、オールトンパークとイギリスF3の2週連続6連戦が終わり、ホッと一息。

2位入賞も果たし、やっとクラッシュの連続から立ち直った感じです。


F3の初乗りから、慌ただしくテスト、テストで開幕戦。

このテンポの早さに慣れるのが、わりと大変でした。

毎週のようにどこかで走ってましたし、毎週のように派手なクラッシュ(涙)。

なぜ、こんなにクラッシュが続いたか?

やはり、GP3のビッグダウンフォース&ピレリタイヤの独特の特性と、F3のレスダウンフォース&クーパータイヤの違いが、ドライバーの混乱を招いていたようです。


モンツアでのクラッシュは不幸中の幸いとはいえ、一歩間違えば死傷事故。

長い人生を棒に振る可能性すらあったわけです。

(動画は下記を参照してください)

http://www.youtube.com/watch?v=BDGJrdCInp8

いま観ても恐ろしい.....。


ブルーノ・セナが使っていたモノコックをお借りして走ったわけですが、そのセナのモノコックに生命を守ってもらいました。

ブログを書いている今日は、故アイルトン・セナの命日です。

桜井孝太郎選手は、アイルトンが亡くなった一ヶ月後に生まれました。

モータースポーツに人生のすべてを捧げた彼の、その甥のマシンに守られました。

その幸運に、本当に感謝です。



というわけで、ドライバーコーチのウォーレン(現役FIA-GTドライバー)やチーム監督のライアン(元GTドライバー)ともよく相談して、しばらくはイギリスF3に専念することにしました。

ウォーレンには、わざわざバルセロナまでGP3のテストを見学に行ってもらい、タイヤの動き方の違いをじっくり観察してもらいました。

「GP3のタイヤは不思議な形に変形して、横に粘る。あれはF3とは全然違うから、逆にローダウンフォースで硬いタイヤのF3に乗ると、限界がわかりにくくなるはず」とコメントされました。

せっかくGP3のパーマネントパスをカーリン・モータースポーツから発給してもらい、契約書も手にしていたのですが、開幕直前まで考え、苦渋の決断ではありますが、今季のGP3フル参戦は見送ることにしました。

といっても、まだカーリンやステイタスGPといったトップチームとは良好な関係で、シーズン後半までにヨーロッパのサーキットを別なマシンで練習し(GP3はテスト禁止なので)、ある程度の目安がついたら、スポット参戦を考えようということで、意見は一致しました。

焦って目の前のレースを追いかけるより、長い目でみて、来年結果を出すための勉強の一年です。

しっかりF3で走り込んで、自分の引き出しが増えてきたと桜井孝太郎選手に実感してもらうこと。

それが出来た時に、次のステップでも遅くはありません。

最後に勝って、笑えばいいんです。

今週はロイヤルウェディングでチームもオフなので、みっちりジムで体力作り。

明日は4時間トレーニングです。一緒に行く自分も辛い(笑)。

すぐに次のテスト、そしてレースとまた新しい挑戦の始まりです。