武蔵の五輪の書
以下。引用です。
※ 相場でよく聞く、規律は discipline (しつけ)の訳です。
宮本武蔵の言葉 【夢現英語】 鍛練とは
いつも外国人の言葉をとりあげがちですが、
何も私は、素晴らしいものは全て海を渡ってくる、
などと考えているわけではありません。
むしろその逆で、これからは、日本の素晴らしいところを、
もっと世界に発信していく時代ではないかと思います。
今日は、日本人の言葉をご紹介しましょう!
剣聖と言われたあの宮本武蔵の言葉です。
武蔵の『五輪書』は、こちらオーストラリアの本屋でも、
孫子の『兵法』などと並んで、ビジネスや自己啓発本のコーナーに
置かれているのを見かけますし、同僚のひとりも、
「"The book of Five Rings "を読んだことがある」と言っていました。
また、剣道をやっているオージーの中には、
吉川英治本の翻訳版、『Musashi』を愛読している人もいました。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞今日の夢現英語∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
"Practicing a thousand days is said to be discipline,
and practicing ten thousand days is said to be refining.
This should be carefully studied."
千日の稽古を鍛とし万日の稽古を練とす。能々吟味有るべきもの也。
宮本武蔵
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(Discipline:訓練・しつけ refining:磨きをかけること 動詞はrefine)
この言葉は、宮本武蔵が著した『五輪書』の
「水之巻」の最後に出てくる言葉です。
この部分は、私の持っている岩波文庫版には何の注釈もありませんが、
「鍛」という字は「鍛冶」という言葉からも分かるように、
熱した金属を打って質を良くすることですから、
基本的な動作を体に染み付かせることと考えるといいかもしれません。
一方、「練」の字は、元々、生糸を柔らかくし、より分けて、
上質にするという意味です。「熟練」「洗練」というとおり、
長年の修行により、身につけた技を、
さらに上のレベルに昇華させることといえると思います。
武蔵の言う「千日」と「万日」という言葉は、
もしかしたら「長い期間」という意味で使われているだけかもしれませんが、
もしそれぞれを文字どおりに受け取れば、千日と万日は、約3年と約30年。
確かに、3年間、毎日欠かさず何かに真剣に打ち込めば、
それなりに基礎を身につけることができるでしょうし、
30年間継続したら、その道ではかなりの腕前に
なっているのではないかと思います。
ところで、武蔵は、嫌々稽古を積んでいたのでしょうか?
もちろん、稽古は楽しいと言っていられないこともあるかと思いますが、
幼少のころから長年にわたり、継続して稽古に打ち込めたのは、
基本的に、彼が剣の道に強烈な情熱を持っていたからだと思います。
もしあなたが、「長続きしない」ことに悩んでいる場合、
もしかしたら、それはあなた自身が
本当にやりたいことではないのかもしれません。
あなたにとって、千日万日を費やしてもやりたいことは何ですか?