▼初級編(9)
今回のテーマはペースをどう考えるかです。
ペースを作り出す大半は逃げ馬なんですけど、必ずしも常に逃げ馬がレースを作っているとは限らないのがポイントです。
逃げ馬が自分のペースで邪魔される事なく逃げればそれがペースなんですが、半分くらいはそうじゃないケースです。
どんなパターンがあるかというと…
・短距離(時には中距離以上でも)での逃げ馬の過剰な競り合い
・捲くる馬や先行馬が早めに逃げ馬に並びかける場合
・圧倒的な人気馬がいる場合
・圧倒的に強い馬がいる場合
こんなのが挙げられます。
レースがどこで動くか、というのがポイントになると思います。
例えば流れがスローならば前が残るというのが一般的な定説ですが、流れが緩くても差しが決まりやすい展開というのもあります。
かなりスローで逃げている馬がいたとしても、例えば圧倒的に能力の高い馬が後方から早めに捲くっていって4角手前で逃げ馬に並びかけて交わすような展開。
この場合、通過タイムだけでみたら通過タイムは逃げ馬が作り出したものですから、スローのペースになってますが、実際のレースでは主導権を握っているのはその強い馬で逃げや先行勢をひとまとめに喰ってしまうんで、急に外から捲くってこられた先行勢は慌てて動き出すわけです。そうなると前がバタバタになって差し馬が浮上してくるというケースも出てきます。
ペースを考える時には、どれくらいの通過タイムだとかは極端に気にする事はなく、どの馬が主導権を握る事が出来るかと、どの馬が楽なレース運びを出来るのかという事を考えてあげるようにしています。
もちろん逃げ馬が単騎でいけて作り出すペースというのも半分くらいはあるんで、そういう時にも楽を出来る馬を探してあげたり、そのペースを得意にしている馬を選んであげるというのもポイントです。同じ後方脚質の馬でも、前がやりあってくれてこそ脚を生かせるタイプもいれば、流れが落ち着いてくれる事でスパッと切れる脚を使えるタイプの馬もいるんで、これはどういう脚を使えるかというのを把握した上で予想に生かしていきます。
次回は隊列を考えよう、についてです。
つづく…