インターネットの動画投稿サイト「YouTube(ユーチューブ)」に、漫画雑誌「週刊少年ジャンプ」で連載中の人気漫画「ONE PIECE」などの最新話が雑誌発売日の前に投稿されていることが15日、分かった。事前に雑誌を入手した関係者が、紙面を撮影して投稿しているとみられ、人気漫画をいち早く“立ち読み”できることから、再生回数が数十万回に上る投稿も。著作権法に抵触しているものの、出版社側に決め手はなく対応に苦慮しているのが実情だ。

 投稿されているのは、単行本の累計発行部数が1億7900万部を超える「ONE PIECE」のほか、「HUNTER×HUNTER」「NARUTO」など、週刊少年ジャンプで連載中の人気漫画数作品。

 いずれも、漫画の紙面を1ページごとに撮影したうえで、画像を一定時間でコマ送りのように切り替えながら数分程度で1話分を表示する動画に仕立てている。雑誌発売日は毎週月曜日だが、中には前週の半ばから週末にかけて最新話が投稿されたケースもあり、再生回数が数十万回を記録するほどアクセスが集中した。

 こうした状況に対して出版元の集英社(東京都)広報室は「個別の対応は答えられないが、著作権を侵害する行為があれば削除依頼や警告書を送付するなどしている」とコメント。実際に一部の投稿は削除された。警察に被害届を出すかどうかについては「その都度、著作権者と協議して検討しているが、今回のケースについては何ともいえない」としている。

 社団法人コンピュータソフトウェア著作権協会は「漫画家の作品を丸々動画としてアップする行為は聞いたことがない。閲覧者は立ち読み感覚でアクセスしていると思うが、この事例は明らかな著作権法違反で悪質」と指摘している。

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