さて、どうするか… | 四国でボクも考えた。

さて、どうするか…

 調子よく歩いていると、ついついストップはかけづらいもの。


 実はこの日もそうだった。


 しかし、この先の札所まではまだ相当に距離(約35キロ)があって、先に進むかどうか考えていた。

 時刻はまだ二時前だったし、だんだんと日が延びているので、夕刻をどれほど歩けるかで、明日以降の動きにも影響してくるところで結構考えてしまう。六時まで歩けたとして、時速4キロ=12キロ…朝ならば時速5キロで簡単に計算するのだが、今日確実に打てるお寺まではすでに来ているために、テンションが下がっていたのだ。


 一度、自分の頭の中で幕を下ろしてしまっていると、中々エンジンは温まらないのだ。

 前日まで三日間。十夜ヶ橋の通夜堂を頭に二日の野宿。カラダは野宿に慣れてきていたが、洗濯もしたいし、諸々のメンテナンスもしておきたいと考えた。


 そうなると、急に足は重くなって…


  しかし、日がまだ高いので、少しでも前に歩を進めておくことにした。(どのみち近所に民宿は一軒しかなく、泊まれるかどうかもわからないので…)とりあえず、気が済むまで歩き。そして、今夜はそこから松山に戻って宿を取ろう。マイナスの動きにはなるが、投宿するからにはしっかりとしたメンテナンスを心掛けたい。そう結論を出して前に進むことにした。


 この旅で学んだことは、無茶をすることじゃなく。しっかりと進むこと。

 ストップをすることも、メンテナンスも肝心なり。


 タカダのおじいちゃんの優しい笑顔が目に浮かんだ…