- バガボンド(11)(モーニングKC)/井上 雄彦
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いよいよ、石舟斎と対面する武蔵。
病床で寝入る老人に、ただただ萎縮する。
何もしないのに、襲われるように、
斬りかかられるように感じてしまう。
たぶん、胤栄さまがおっしゃっていた、自分の荒々しさを相手に観てしまうこと、
また、相手がそれだけの闘気みたいなもんを持ってるんじゃあるまいか。
戦わずして、相手の大きさに気付いてしまい、膝を折る武蔵。
でもそれに気づけるのは武蔵だからこそだよね。
膝を折り、問いを放つ。
「天下無双とはなんですか」
「ただの言葉じゃ」
最早禅問答。
そういえば、石舟斎さまのお師さまも、
剣を究めれば天地これすなわち全てわが剣、剣はいらぬ
的なことおっしゃっていたような。
究めるとそこに何があるのか。
武蔵は、本当にその境地に行きたいのか。
それが武蔵の求めるものなのか。
武蔵は結局、出奔してしまう。
おつうをおいて。
せっかくおつうが待っていたのに。
今度こそ連れて行こうと、抱きしめようとしていたのに。
城太郎め…
城太郎さえいなければ、武蔵はおつうを連れて行ったのに!!!
女はいらないかもしれないけど、
女が、大事な女がいることで見えてくることもあるかもしれないのに!
すれ違いにはなったものの、結局おつうは城太郎と共に武蔵を追いかける。
その先には、梅軒と呼ばれる腕の立つものがいるらしいのだけど。
あ、又八には触れない方向で。
うーん…又八よ…
又がいるから武蔵が映えるんだけど、
どっちかというと、サリオも又側だとは思うけど、ここまでは酷くないぞ…?