- バガボンド(7)(モーニングKC)/井上 雄彦
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てっきり、バガボンドは武蔵が延々勝ち続けていく大成功譚だと思っていたからびっくりした。
けっこう負けるね…
逆に胤舜は本当に負けたことがないみたい。
常に快活な笑顔で武蔵を窮地に追いやる。
(てゆーか、ワンピースのエネルに激似な気がして怖いw)
山籠もり武蔵はアリとあらゆることをやってみる。
あまり効果ないと言われつつ滝に打たれてみたり。
山が師匠、山に学び、山と育ったからこそ、
今またその懐へと還る。
胤舜を倒す=剣の道を究める。
父親の虚像や、様々なものに惑わされながらも強さの極みを求道していく。
人殺し、血が流れ続ける物語だと思ったけど、
そうではなくて、一つのことに究極に打ち込んでいく求道者の物語だ、
っていうのがこのあたりから分かる。
突き詰めていけば、それこそ禅のような。
物語としての山場はそうないんだけど、それでも楽しく読めてしまうのは
画力か、構成力か。
きっと、井上先生も求道者なんだろうなあ。