- 新・少林寺三十六房/リュー・チャーフィー
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フォン・サイヨは、能力はあるがお調子者の向こう見ず。
圧制者に反抗し、家の危機を招いてしまう。
私刑から逃れるため、少林寺三十六房に入門させてもらうが。
少林寺三十六房の正確な続編ていうとこれ。
そして、このシリーズの最終作。
リュー・チャーフィが、サンダ和尚役で登場。
無茶はしませんが、画面を締める頼もしい存在感を示しています。
んだが、この話の主役はフォン・サイヨ(役名。俳優名はシャオ・ホゥらしい)。
にやけた顔のお調子者。
めちゃ強いが、甘やかされていて、まず人の話を聞かず、ゴーイングマイウェイ。
だが気がいいのか、仲間や先輩にも愛される。
まぁ、気がいいというか、自慢屋だけど実際強いし、あっけらかんとして悪意は無いし、
皆を積極的に盛り上げてくれるからだろうね。
トリック・スター的というか、孫悟空というか、
憎めないところがいい。
そして、サイヨのママ。
美女かつ、クンフーの天才。
愛らしい、ピンクのチャイナ服で、がっつんがっつん敵をなぎ倒すのが小気味いい。
強く、美しく、命を賭しても息子やダンナを守る、妻・ママ・女の鑑なんだけど、
そんなことはほっといて、クンフー・マスターな美女はヨシ(笑)
前2作、守られる女しか出てこなかったのに、
今作で初めて、少林寺のクンフーをマスターした女性が出てくるわけです。
見ごたえありますよ。
家族愛、友人愛が、今作の要。
トラブルメイカーの息子を守るママ、兄ちゃんたち。
自信家だけど、憎めない同輩ときゃーきゃー盛り上がる、同門の仲間。
1作目が傑作だったので、それには少し劣るけど、
これはこれでアリ。
このシリーズの見所のひとつ、無茶修行はあまり出てきません。
てか、出てくるけど、
「先輩がた、こんなので苦労してるの?俺はひとりで出来るぜ、そりゃー」
な、展開ばかり。
サイヨ最強すぎ。
でもメンタルこども過ぎ。
主役の魅力がイマイチなのが、一番の問題じゃなかろーか。
サイヨっていう役自体はまあいいとして、役者が、自分自身の魅力を存分に生かしきれなかったか、
それほどのカリスマ性がなかったんだと思う。
主役じゃない、リュー・カーフィ目立ってるしね。
目力。
でも、ラストシーン見ると、あ、面白かったなぁ、と思える。
ラストがいいんだよね。
負傷したサイヨ含め、同門の仲間で、
「やった、やった!勝った!」
と無邪気に跳ね回る。
ほんっとーに跳ね回ってるの。
雨後の蛙か!?ってくらい、跳ね回ってるんですわ、これが。
ちょ、きみら、無邪気すぎ!みたいな。
大立ち回りをしたあげくに、このあほさ。
んで、サンダ和尚がくると、速攻仮病。
この、素晴らしい体格をした、武術家たちが、この無邪気さ。
それが実は、一番の見所だったんではなかろーかと。