- BIOMEGA 4 (4) (ヤングジャンプコミックス)/弐瓶 勉
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弐瓶勉 バイオメガ既刊1~4巻。早く5巻出ないかな!
暴走する企業の陰謀で、人類をゾンビへ変化させる菌が地球にばら撒かれた。
人造人間造一と、AIフユは、それを阻止しようと奮闘するが、
地球は変化し、謎の構造物へと姿を変える。
う、うーん……
3行あらすじ幾つも書いたけど、これだけ素っ頓狂になっちゃうのは弐瓶さんくらいだ(笑)
洒落のようだが、意外と要点ついてるんですよ、これ。
そして、ギャグのようだが、なかなかクールなスプラッタホラーSFなんですからー
1~3巻までは思ってた。
あー、弐瓶さん、やっちゃったな、と。
何故か彼はゾンビホラー、グチャスプラッタを偏愛しているようで、
主人公がカッコよかろうが、ヒロインがSF的萌えに満ち溢れていようが(珍しい)、
ゾンビがうようよ出てきて倒していく、あと、常に絶望的状況、じゃ読者つかんだろうと思っていた。
案の定、1巻は打ち切りの憂き目に。
しかし、集英社がいい仕事してくれたのです。
拾って、連載してくれた上に、ことあるごとにプッシュしてくれる。
読者選びすぎてダメなんじゃ、と思っていたけど、これが案外続いている。
ま、BLAME!に較べれば、読者サービスに頑張ってくれてる面もあるのかも。
ストーリーの骨子は、ビジュアルショックをメインにした素っ頓狂SFなんだけど、
AKIRAばりのクールなバイクアクション(ヤリスギ感はあるが、見た目がカッコよすぎて無問題)
映画でも出来ないような、ガンアクション(リアルではないが)
という、弐瓶節を忘れずに、
女子が多い!しかも、なんとなく萌えブームを意識しているような気がする。
特に3巻表紙。
フユはスタンダードだけども、サービスっぽい可愛い表紙が多いし、
妹、ロリキャラ、女子高生、と要素だけ挙げれば相当頑張っています。
そして3巻表紙。
- BIOMEGA 3 (3) (ヤングジャンプコミックス)/弐瓶 勉
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これ。
にに、弐瓶さんの絵じゃない!!!
本屋で見たとき、素で分からなかった。
何が起こったのかと思ったが、中身は変わってなくて安心した(笑)
いくら、要素を詰め込もうが、そこは弐瓶勉。
妹は超キツイ性格でクール、アメコミヒロインのごとく、カッコよすぎるアクション。
ロリキャラや女子高生は、結構おばかなんだけども、見た目が萌えというより、ナイスデザイン。
しかも扱い酷い。
これどこそ弐瓶。キャラは記号に過ぎず、かっこよければオールオーケーなんだ。
絵がメインのひとなんで、絵だけ語るけども、
こんなカッコいいもの描ける人、ほんとオンリーワンだと思う。
デザインのクールさは当たり前、
背景舞台も、ヨーロッパ風で、ファンタジック、すごくいい。
たぶん、ジュネのデリカテッセンとロストチルドレンにかなり影響受けてると思う。
イオンの家とか。
そしてアクション。
これだけカッコよければ、バイクが666kmで走ろうが、宇宙銃だろうがどうでもよいです。
一番好きなのは、1巻で、衛生局の3人を瞬時に撃ち殺すところ。
1秒もかかってないような高速ガンアクションで、映画的なんだけど、
よくこれを漫画で表現したと。
時間差で血が噴出す様子で、高速で撃った、ていうのが表現されてるんだよね。
カッコよすぎる。
あとは、4巻、レールガンで捨て身の攻撃したとこかな。
銃がでかすぎて、まるで刀か斧のように背に背負うところがカッコよかった。
んで、キャラ。
BLAME!よりPOPな分、ファニーなキャラがほんと、いい。
まぁ、熊ですけどね。
コズロフですけどね!
プーさんみたいなデフォルメでなく、めっちゃリアルな熊、絵上手すぎ!なリアル熊なんだけども、
これが可愛い。
基本的な役どころは、
「なんだ?熊を見るのは初めてって顔してるぞ」
というのと、
バイクの後ろに乗って、その超スピード&無茶乗りに、よだれ垂らしたり、嘔吐したりするところかな!
本気だよ。
洒落でいってるんでなくて、ほんとそんななんだ。
熊なのに、誰よりも人間らしく、おそらく、普通の漫画で言えば、面倒見のいいおっちゃんか兄ちゃんキャラかと。
ま、熊ですけどね。
「ハチミツはちょっと…」な熊ちゃんですけどね。
前から思ってたけど、弐瓶さんは人間の表情は苦手だが、
無生物を人間らしく描くのは上手すぎる。
とまあ、追ってきましたが、4巻。
こんなアクロバティック、超展開をするとは。
さすがにびびった。
なんせ、あっさり地球がダメになって、BLAME!的超構造物を旅する話に強制移動。
超展開過ぎる。
あっ、今まではただのプロローグだったんですね、ごめんなさい。
弐瓶さんはスケールが違うぜ。
と、思った。思えばBLAME!も、シボさんが大活躍する3巻までは、イマイチ引き締まらない旅ものであった。
4巻目にして本領発揮するとは恐ろしいひとだ……
最早人間は一人もおらず、人間だろ主張する存在は、地球上の人間とは似ても似つかぬ種族。
奇妙な生き物ばかりが跋扈し、構造物は48億キロ続く。
うーん、俄然面白くなってきました。
これでこそ弐瓶さん。これを待っていた。
4巻を読んで、バイオメガがかなり好きになった。
んで、このあとどうなるんだ。早く続きが読みたい。


