復興特会の平成29年度当初予算は、2兆6895億9300万円。
復興庁所管予算 1兆8153億円です。
復興加速化・福島再 生予備費(財務省所管:4,500億円)及び震災復興特別交付税(総務省所管:3,425億円)を除き、同特別会計の大宗は復興庁が所管する被災地向け予算を計上。
当然のことながら、震災から経年につれて毎年毎年復興の予算は減らされています。
しかし原発付近ではいまもなお避難を続けているわけであり、原発そのものもいまだに放射線汚染水との戦いが続いています。
また、福島県での農産物は売れないという状況も続いています。
郡山市においては、田畑や道路わきの側溝など、私は仕事柄持っている線量計で測ったりするのですが、線量は極めて低い。それであっても気分の問題なのか、いまだに改善されません。
そして国の予算では、復興に予算をつけても執行されないということが続いています。復興予算に便乗して、復興とは無関係な予算もつけられています。また、復興特別増税はあと20年ほど続きます。復興債の返済も続きます。これらをいったんリセットし、減価する通貨を使用して一挙に復興を仕上げるべきであると考えます。公共事業を円滑に進めるためには自然通貨は不可欠です。
東日本大震災復興特別会計
【歳入】
復興特別所得税 3764億円 ⇒ 通常の所得税納税額に2.1%足されて財源になっています。
一般会計より受入 5710億円
復興公債金 1兆5145億円
公共事業費 負担金収入 774億7400万円
災害等廃棄物処理事業費 負担金収入 25億6400万円
附帯工事費 負担金収入 6億1100万円
雑収入 1470億1400万円
歳入合計 2兆6895億6300万円
【歳出】
災害救助等関係経費 357億7400万円
⇒応急仮設住宅の供与期間の延長、児童生徒等への就学支援等
災害廃棄物処理事業費 72億0100万円
復興関係公共事業等 6978億3100万円
⇒公共土木、農林水産業、水道、住宅、航路標識の施設の災害復旧
⇒治山治水、道路、港湾、廃棄物処理施設、公園、農林水産基盤などの復興事業
⇒重要文化財、文教施設、学校などの復旧事業
⇒警察、消防、法務、社会福祉、保健衛生、木材生産、水産公共関連施設の復旧事業
災害関連融資関係経費 216億3400万円
⇒中小企業者と農林漁業者に融資
地方交付税交付金 3425億1100万円
⇒被災地の自治体に交付
東日本大震災復興交付金 525億0200万円
⇒被災地の自治体に交付
原子力災害復興関係経費 8297億8000万円
⇒除去土壌等の適正管理・搬出等(6619億3500万円)
⇒福島再生加速化交付金等(1678億4400万円)
その他の東日本大震災関係経費 1706億4100万円
国債整理基金特別会計への繰入等 816億9000万円
⇒復興債の償還及び利子の支払
復興加速化・福島再生予備費 4500億円
その他の事項では、福島県に対して立地補助金があります。
この経費は、福島県の避難指示区域等を対象に、雇用の創出及び産業集積等を図り、今後の自立・帰還支援を加速するための企業立地補助に必要な経費であり、185億円が計上されています。
ふくしま産業復興企業立地補助金交付要綱
https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/167569.pdf
平成29年2月10日(金曜日) 16時00分 帝国ホテル東京
(パンフレット)本社機能移転・拡充へ 減税・補助金のご案内 [PDFファイル/4.58MB]
除去土壌等の適正管理・搬出等の実施、災害廃棄物及び放射性 廃棄物等の処理 に伴う体制の強化経費に70億円。
通常の公共事業費に入ってていいような計上もありますが、それもまた復興として許されるとしても、地方交付税で一括で配布して、さらに国から復興交付金で国から地方に配布しているわけなのは果たしてどうか。
現在の財政システム、経済システムでは自治体が自力で復旧・復興を成し遂げることが不可能であることが問題です。
原発事故に伴うものは国が進めてきた原発政策に責任をもってというのは当然のことですが、もしもこれがなかった場合、すなわち熊本地震や鳥取地震、北日本での台風被害などは自治体の自力では到底無理です。
つまりは通常の復興は国の支援がないと無理という状況を打破することです。
国は直轄地を東京特別区のみに限定し、残りの自治体には自然通貨を流通させ、被災したならば公共事業を自力で回せる方法をとればよいと考えます。
その準備段階として、復興特会の歳入2兆円ほどに自然通貨を政府が発行すること。として、復興債、復興特別所得税などはそのまま日銀券で収納してもらい、歳出面での自然通貨流通を始めるべきと考えます。