192-衆05 第一線救急救命処置体制整備法案 | 国政報告 おおさか佳巨 福島県[県中]の生活

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第一線救急救命処置体制の整備に関する法律案

 

自衛隊員は国民を守るためのものであり、そのために必要な救急救命であるのならば賛同すべき法案であると考えます。特に近年の災害出動では、危機に瀕する人があったときに自衛官では対応できず、救急隊員を呼ばなくてはならないなどの法整備などは支障をきたします。

 

警察官、消防官などには上級救命講習以上の技術が求められていることから考えても、自衛官に対して人命救助についての技術研修は必要であるし、救急医療と同等程度のものは必要となってくると考えますが、ひとまず提出された法案を審議すべきと思います。

 

 

民進党は15日、「自衛隊員救急救命法案」(第一線救急救命処置体制の整備に関する法律案)を自由党とともに衆院に共同で提出した。

 

本法案の提出にあたっては、外務・防衛部門会議での専門家からのヒアリング等で自衛隊の救急救命体制が諸外国のものと比べて極めてぜい弱であることが判明し、自衛隊員一人ひとりの命に関わる大きな問題で、政治が早急に対応しなければならない問題であることから、立法作業に至ったという経緯がある。法案では、国の責務、法制上・財政上の措置、体制整備にかかる基本計画や実施基準の策定、医学的知見の反映や審議会の設置等を定めることとしており、政府に自衛隊の救急救命体制の整備を行うよう求めるといった基本法的な内容となっている。

 

法案提出後には、青柳陽一郎「次の内閣」ネクスト防衛大臣など提出者が揃って記者会見を開いた。後藤祐一衆院安全保障委員会筆頭理事は、「『駆けつけ警護』よりも自衛隊の救急救命の方が大事だというのがわれわれのスタンスだ」と強調し、議員立法に至った問題意識、経緯を紹介した。

 

また、法案策定に大きく関わった大野元裕ネクスト防衛副大臣も記者会見に同席し、自衛隊の救急救命携行品と米軍のものとの比較を説明し、その不十分さをあらためて指摘した。また、後藤議員は質問に答える形で、この日の衆院安保委でも政府側から前向きな答弁があったことも踏まえ、今後各野党への働きかけを行うとともに、与党に対してもこの法案に賛同するよう呼びかけた。

 

本法案は、自由党が共同提出に加わったほか、民進党からは青柳ネクスト防衛大臣、後藤議員のほかに、升田世喜男衆院安全保障委員会次席理事、中島克仁党政務調査会副会長(外務防衛担当)、長島昭久衆院議員、神山洋介衆院議員が共同提出者となった。

 

 

第1 目的

 この法律は、自衛隊の行動(自衛隊法第6章に規定する自衛隊の行動をいう。以下同じ。)に際して自衛隊員の生命を保護することの重要性に鑑み、第一線救急救命処置体制の整備に関し必要な事項を定めることにより、自衛隊の衛生の機能の向上を図ることを目的とすること。

 

第2 定義

1 この法律において「第一線救急救命処置」とは、自衛隊の行動に従事している際に重度傷病者(症状が著しく悪化するおそれがあり、又は生命が危険な状態にある傷病者をいう。)となった自衛隊員(以下「重度傷病自衛隊員」という。)が病院その他の医療を提供する施設に搬送されるまでの間に、当該重度傷病自衛隊員に対して行われる処置であって、当該重度傷病自衛隊員の症状の著しい悪化を防止し、又はその生命の危険を回避するために緊急に必要なものをいうこと。

2 この法律において「第一線救急救命処置体制」とは、第一線救急救命処置を適確に行うための体制をいうこと。

 

第3 基本理念

第一線救急救命処置体制の整備は、第一線救急救命処置を行うことによりできる限り多くの重度傷病自衛隊員を救命することができるようにすることを旨として行われなければならないこと。

 

第4 国の責務

 国は、第3の基本理念にのっとり、第一線救急救命処置体制を総合的かつ計画的に整備する責務を有すること。

 

第5 法制上の措置等

国は、第一線救急救命処置体制の整備に必要な法制上又は財政上の措置その他の措置を講ずるものとすること。

 

第6 第一線救急救命処置体制整備基本計画

1 政府は、第一線救急救命処置体制の整備に関する基本的な計画(以下「第一線救急救命処置体制整備基本計画」という。)を定めなければならない

こと。

2 第一線救急救命処置体制整備基本計画には、次に掲げる事項を定めるものとすること。

 ① 第一線救急救命処置体制の整備に関する基本的な方針

 ② 第7の1の第一線救急救命処置実施基準の策定に関する基本的な事項

 ③ 医療に関する業務に係る資格を有する自衛隊員であって業務として第一線救急救命処置を行うものの養成及び確保に関する事項

 ④ ③の自衛隊員以外の自衛隊員に対して第一線救急救命処置に関する知識及び技能を習得させるための教育訓練に関する事項

 ⑤ 第一線救急救命処置が行われる場所から病院その他の医療を提供する施設へ重度傷病自衛隊員を迅速に搬送する体制の確保に関する事項

 ⑥ 第一線救急救命処置を適確に行うために必要な装備品等の確保に関する事項

 ⑦ ①から⑥までに掲げるもののほか、第一線救急救命処置体制の整備を総合的かつ計画的に行うために必要な事項

3 防衛大臣は、第一線救急救命処置体制整備基本計画の案を作成し、閣議の決定を求めなければならないこと。

4 防衛大臣は、第一線救急救命処置体制整備基本計画の案を作成しようとするときは、外国における第一線救急救命処置に相当する処置の実施の状況を勘案するとともに、あらかじめ、第一線救急救命処置体制整備審議会の意見を聴かなければならないこと。

5 防衛大臣は、3の閣議の決定があったときは、遅滞なく、第一線救急救命処置体制整備基本計画の概要を公表しなければならないこと。

 

第7 第一線救急救命処置実施基準の策定

1 防衛大臣は、医療に関する業務に係る資格を有する自衛隊員であって業務として第一線救急救命処置を行うものの当該業務の範囲及び手順並びに配置その他の第一線救急救命処置を適確に行うために必要な事項に関する基準(以下「第一線救急救命処置実施基準」という。)を定めるものとすること。

2 防衛大臣は、第一線救急救命処置実施基準を定めようとするときは、外国における第一線救急救命処置に相当する処置の実施の状況を勘案しなければならないこと。

3 防衛大臣は、第一線救急救命処置実施基準を定めようとするときは、あらかじめ、関係行政機関の長に協議するとともに、第一線救急救命処置体制整備審議会の意見を聴かなければならないこと。

 

第8 医学的知見の反映

政府は、自衛隊の行動に際して第一線救急救命処置を行うための態勢を確保する必要がある場合において、当該自衛隊の行動に関する予算を作成し若しくは執行し、又は当該自衛隊の行動の実施のための計画を作成しようとするときは、医学的知見を反映させるために必要な措置を講ずるものとすること。

 

第9 第一線救急救命処置体制整備審議会

1 防衛省本省に、第一線救急救命処置体制整備審議会(以下「審議会」という。)を置くこと。

2 審議会は、次に掲げる事務をつかさどること。

 ① この法律の規定によりその権限に属させられた事項を処理すること。

 ② 防衛大臣の諮問に応じ、第一線救急救命処置体制の整備に関する重要事項を調査審議すること。

 ③ ②に掲げる重要事項に関し、防衛大臣に意見を述べること。

3 2のほか、審議会の組織及び委員その他審議会に関し必要な事項については、政令で定めること。

 

第10 施行期日

 この法律は、公布の日から起算して1月を経過した日から施行すること。

 

第11 検討

自衛隊の行動に際して自衛隊員が自衛隊員以外の者に対して行う医療の提供体制の在り方等については、今後検討が加えられ、その結果に基づき所要の措置が講ぜられるものとすること。