192国会五日目 9月30日の報告△予算委員会(第一回) | 国政報告 おおさか佳巨 福島県[県中]の生活

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世の中に必要なものは必要になります。
例え、今は笑われてもです。
限界が来るものについては、捨てなければ生きていけないからです。

▽予算委員会

自民党の茂木敏充政務調査会長、武部新、とかしきなおみ各委員による質疑。

公明党の石田祝稔政務調査会長による質疑。

民進党の細野豪志代表代行、江田憲司代表代行、辻元清美、後藤祐一国会対策副委員長、初鹿明博青年局長、福島伸享国会対策副委員長、緒方林太郎国会対策副委員長の各委員による質疑。

 

●茂木敏充委員(自由民主党・無所属の会)

自民党の茂木政調会長は「370兆円の企業の内部留保、1700兆円の個人の金融資産を未来への投資に向かわせるには、有望市場を創出することが極めて重要だ」と述べ、第4次産業革命の意義を強調。

(1)自動走行、ロボットといった重要分野での市場拡大という「メダルが取れる種目の強化」

(2)技術革新の利活用で医療、介護、農業といった巨大な潜在市場の開拓という「競技人口の多い分野の底上げ」

(3)グローバル研究拠点の整備や先端人材の育成といった「経済版ナショナルトレーニングセンターの整備」

の必要性を熱弁。

 

●武部新委員(自由民主党・無所属の会)

武部新委員は、北海道12区(北見市、網走市、紋別市、稚内市など)の選出代議士として、今回の北海道から岩手県への台風被害の状況について質疑。

 

●渡嘉敷奈緒美委員(自由民主党・無所属の会)

とかしきなおみ委員は、首相が米国での講演で「日本の人口動態はボーナスだ」と言った意図について質問。安倍首相は、「逆説的だが、重荷ではなくボーナスだ」と言った。少子高齢化が我々に改革のインセンティブを与え、AI(人工知能)など新技術活用による生産性向上につながるという未来志向の思いからだ。安倍政権で生産年齢人口は300万人減少したが、名目GDPは6・9%増えた。我々は(世界に)先駆けて課題に直面する。それを強みにしたいとのこと。

 

●石田祝稔委員(公明党)

公明党の石田祝稔政調会長は、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の運用損が「年金財政にどう影響するのか」と質問。首相は「必要な収益を十分に確保し、年金財政にプラスの影響が出ている。民主党政権時代は11.7兆円ぐらいしかなかったが、今は4倍ぐらいある」と答弁。

 

●細野豪志委員(民進党・無所属クラブ)

民進党の細野豪志代表代行は、安倍首相に対して憲法改正について質問をするが、首相は憲法審査会でやるべきだとして答弁をせず。細野委員から予算に関しての質問は一切なく、たびたび審議が中断して終了。憲法についても、自らの案を示すことなく、与党に撤回を求めるだけの路線を継承中。

 

天皇の生前退位の問題について、「1代限りであっても皇室典範以外の特別立法でそれを行うことは憲法の許容するところなのか。恒久的な制度として生前退位を位置づける場合、憲法改正が必要なのか」と内閣法制局長官に確認を求めると、横畠長官は「一般論として解釈を言うなら、皇位継承については皇室典範、つまり法律で適切に定められるべきと(憲法で)規定している。また、ある法律の特例を別の法律で規定することは、法制上可能だ。皇位継承は法律事項と解されるので、憲法改正をしなくとも(法律により)退位による皇位の継承ができる」旨答弁。

 

●江田憲司委員(民進党・無所属クラブ)

民進党の江田憲司代表代行は冒頭、「自分は民主党出身ではない民進党所属なので、私には民主党政権時代の批判」については無関係であると宣言。それであるならば、なぜあれだけ批判をしていた民主党と一緒になっているのかと思いますが、それよりも前に、「橋下徹とたもとを分かつようなことがあれば自分は政治家をやめる」と言っていたのはどうなったのかが不明。

 

江田委員は、安倍政権になって補正予算で初めて2.7兆円規模の建設国債を発行したことについて、「これまではアベノミクスの果実である税収増で補正予算をまかなってきたと胸を張っていたが、大きな転換点だ。結局、1年間の国債発行も37兆円を超え、安倍政権で初めて、前年度を超える国債、借金をしてしまった」と、アベノミクスの限界を表すものだと指摘しました。

 

これに対して安倍首相は「今回、28兆円の経済対策は、世界経済がリスクに直面していることに備えなくてはならないというので組んだ。未来への投資ということで建設国債を発行した」などと答弁。江田憲司委員から「成長戦略、規制改革、構造改革をしていない」と批判されると、「60年ぶりに農協を改革し、電力も自由化した。医療も大きな改革をしている。それは江田議員にも多少は認めてもらえるのではないか」と実績を列挙

PDF「衆院予算委員会江田憲司議員資料」衆院予算委員会江田憲司議員資料

 

 

●辻元清美委員(民進党・無所属クラブ)

辻元氏は、稲田氏が8月中旬に自衛隊部隊の活動視察でアフリカ東部ジブチを訪問していたため、防衛相として8月15日の全国戦没者追悼式に出席しなかったことと、例年行っている靖国神社参拝を見送ったことを問題視。

 

稲田防衛大臣が追悼式欠席について「大変残念だった」と答弁すると、辻元氏はさらに「あなたの『戦争でなくなった方々へ心をささげる』というのは、その程度だったのかと思われかねない」とお怒り。

 

稲田防衛大臣は「今回本当に残念なことに出席できなかったが、指摘は指摘として受け止めたい」と涙ぐんだという、この一連の出来事。

 

相手の価値観につけこんだこの戦術。こうした議論によって、与野党がお互いに気持ちを理解しあうことにつながればいいかとは思いますが。

 

●後藤祐一委員(民進党・無所属クラブ)

南スーダンに自衛隊が派遣されているが、ここではすでに戦闘行為が行われているのではないかとの質疑。戦闘行為の言葉の解釈をめぐって紛糾。

 

●初鹿明博委員(民進党・無所属クラブ)

初鹿明博元都議会議員は、主に東京オリンピック・パラリンピックについて、東京都と連携ができていない丸川珠代担当大臣を追及。

東京都の調査チームによって3つの競技会場の整備費用が当初の566億円から1578億円と3倍になることが報告され、見直し提案がされていることを取り上げた初鹿議員は、「どうしてこんなことになるのか。国民も驚いている。オリ・パラ担当大臣を置いているのだから全体の予算がいくらか把握している必要がある」と断じた。このような整備費の増加について丸川大臣は「東京都から子細な報告は受けていない」と答弁。初鹿議員は「担当大臣が東京都の調査チームが調査するまで報告を受けていないのは問題だ」と指摘した。

 

 開催費が3兆円以上になると試算されていることについて初鹿議員が「総額はいくらになるのか」と問い詰めると、丸川大臣は「総額については組織委員会と東京都の議論がどう展開するかで変わってくる」と明確な金額を答えなかった。

 

●福島伸享委員、緒方林太郎委員

民進党の福島伸享・緒方林太郎両国会対策副委員長は、輸入米問題に関する隠ぺい問題を追及。この事案がはっきりしない限り、TPPのための農業予算にも関係することから補正予算案の審議には応じられないと述べています。

 

これを原因として野党は審議拒否という手段に出る可能性もあります。

 

【輸入米の価格偽装問題】

海外産の安いコメが国産米と同水準になるよう国が価格を調整している「売買同時入札」(SBS)を巡って発覚した不透明な金銭のやりとり。コメを輸入する商社と国内で販売する卸業者は、落札後に国を交えて3者で売買契約を結ぶが、契約直後に商社から卸業者に多額の「調整金」が支払われていた。卸業者は国が公表する落札価格より大幅に安い値段で輸入米を販売できる状態になっていたとされる。

 

29日の予算委員会理事会の時点で、細田健一農水政務官が、関係者からヒアリング中だとした上で「できる限り早期にとりまとめて公表する」と資料を読み上げた。野党からは「調査期限があいまいだ」「調査の対象もはっきりしていない」と批判が相次いだ。

 

明日は午前8時55分より、衆議院予算委員会を再開。

 

【参議院本会議】

開会なし