みんなの幸せ | 平和まもる美術館

平和まもる美術館

童話とエッセイを中心に
詩人「平和まもる」が、普段着でお届けします。



自分の事だけ考えて

私は、生きてきた。

他人(ひと)は他人(ひと)

そう思っていたんだ。


ところが、ある日

私の町に

大きな地震が来た。

私は、孤立し

自力では逃げ出せない所にいた。

何時間 待っても助けは来ない。

「もう駄目だ!」

怪我をしていて

意識は薄れていった。

私は、諦めかけていた。

その時、ヘリコプターの音が聞こえた。


パタ パタ パタ パタ パタ 

パタ パタ パタ パタ パタ


「誰かいるか!」

レスキュー隊員の声が聞こえた。

「ここだ!助けてくれ~!」


レスキュー隊員が

私を見つけてくれた。

私は、助かったのだ!

私は、レスキュー隊員に抱えられ 

毛布に包まれた。

そして

担架に乗せられ

ヘリコプターに乗せられた。


私は、薄い意識の中で

ヘリコプターの中から

津波にやられた自分の街を見た。

涙が、こぼれてきた ・・・


自分の事だけ考えて

私は、生きてきた。

他人(ひと)は他人(ひと)

そう思っていたんだ。


間違っていた。

私は、間違っていた。

「みんなの幸せ」を

これからは、考えよう!

自分の幸せだけではなく

「みんなの幸せ」を

これからは、考えよう!

人は、支えあって生きてるんだ。

レスキュー隊員の皆さんが

もし、私を助けてくれなかったら

私は今

ここに居ない!

私は、ここに居ないのだ。


作 平和まもる



このお話は、フィクションです。

登場する、個人名・団体名は

すべて架空のものです。



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