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平曲研究所のブログ

平家琵琶(平曲)に関するブログです。
2014年以前の記事は、ぷららブローチのブログに加筆修正したものです。

平家物語巻之九「木曾最期(きそさいご)」(2017年9月23日収録)から

義仲の装束描写~巴御前が落ち延びるまでを抜粋して公開しました。

 

あらすじは概要欄、平曲(平家琵琶)の語りは字幕でご確認下さい。

全体に音量は小さめです。

 

「木曾最期」  https://youtu.be/ojP3d_BBi5w

 

2015年から、年8回×10年程度の計画で、

平家物語の一部始終(全200句)を語る「一部平家」に取り組んでいます。


昨年からCOVID-19の影響で、延期や句組変更が続いていますので、

今までに語った「句」のうちいくつかを、動画公開しています。

アラ琵琶ンナイト。

 

平家琵琶に関する活動は「正業」ですが、

収入のための「生業(ナリワイ)」にも就業しています。

勤務地は、魂の本拠地である「本所(ほんじょ)」のエリアです。

 

幕末の本所は、当道座の役所「惣録屋敷」(現:江島杉山神社)を中心に、

近隣の大名、旗本、藩士が平家琵琶を学んでいました。

そんな経緯から魂の本拠地となりました。

 

パートの採用が決まったのも、

幕末の江戸で平曲を学んだ先祖の導きがあったのかもしれません。

 

さて、通勤途中や勤め先の界隈に、いくつか稲荷社があります。

よく通る稲荷社の前では、「通りますよ」と頭を下げていきます。

ちょっと御礼を申し上げていくときもあります。

 

あるとき、正業でもナリワイでもないときなのですが、

食いっぱぐれそうになった日があり、

たまたま友人が「おいなりさん」を差し入れてくれました。

 

うわっ、おいなりさん?

 

いつも通っている稲荷社と、

先祖や先人が、

友人をとおして差し入れてくれたに違いありません。

 

もちろん、御礼のお参りは致しました。

アラ琵琶ンナイト。

 

世の中が東日本大震災の復興支援に動き出した頃、

地域活動の方の仲介で、

とある不動堂で平家琵琶の奉納演奏をさせて頂けることになりました。

 

平家琵琶にはチャリティー興行である「勧進平家」なるものがあります。

その不動堂でも義援金を募っていたことから、

このときは「勧進平家」であることを謳い、

地域活動の皆様にも募金を呼びかけました。

 

護摩祈祷もしていただけるということで、

「御礼」の札をお願いしました。

寺社にお参りしたり、ましてや奉納演奏させていただけるときは、

神仏のお導きがないと叶わないからです。

 

その時期は、不動堂の改修工事中だったのですが、

「勧進平家」のあいだは工事を中断してくださいました。

近隣の信者の方もお参りに見えるので、

「勧進平家」は地域活動の方に限定せず、

一般の方にも聴いていただけるようにしました。

 

さて。準備が始まり、一般の方も入って見えました。

会場の空気がザワザワした気がしました。

魑魅魍魎の類が紛れて入ってきたのかもしれません。

 

私は奉納演奏の直前で、楽器と譜本を確認し、

心の中でお不動様にご挨拶を申し上げていました。

 

突然、ギャーーーーーーッツ! という叫び声をあげて、

次の瞬間、「その方」が外へ飛び出していかれました。

断末魔の叫び声とは、このことを言うのか、と思うような叫び声でした。

 

どうやら、椅子を追加して並べ替えていたところ、

「その方」の足に椅子が当たったらしいのですが、

足に痛みを抱えた人間が立ち去るスピードではなく、

驚いたケモノが逃げるスピードだったのです。

 

うわ……

お不動様、この場に不相応な魑魅魍魎を追い出したのか!

 

ただただお不動様への感謝をこめて、奉納演奏いたしました。

お札を「御礼」にしておいてよかったです。