冬は風邪をひきやすく腰痛など痛みもでやすい季節ですが、食事の工夫で風邪や痛みをある程度予防することができます。規則正しい生活、適度の運動とバランスの良い食生活が基本ですが、免疫力を高めてくれるような食品を選ぶことで、より抵抗力を高め、病気知らずの冬を過ごすことも期待できるのです。


きのこやネバネバ食品の免疫力強化作用


抵抗力があれば、冬に多い風邪や呼吸器の病気の原因となるウィルスや細菌にも感染しにくくなります。この抵抗力をつける食品の代表がきのこ類です。シイタケ、マイタケ、シメジ、マツタケなどに含まれる多糖体やタンパク質には、抗ガン作用や免疫力強化、活性酸素除去作用があることが知られています。



冬は1日に1品はきのこ類を食べるように、なべ物やシチュー、煮物、炒め物、天ぷらなど、きのこを中心にメニューを考えたいものです。

また、最近は、納豆、ナメコ、オクラ、モロヘイヤなどのネバネバする成分そのものの免疫力強化作用も注目されています。詳しいことはまだ解明されていませんが、白血球の働きを活性化したりするのです。納豆の匂いが嫌という人は、スープに入れると匂いが気にならなくなるでしょう。和風スープベースの納豆スパゲティはメインディッシュにお勧めの一品です。納豆の天ぷらも試してみてください。ナメコおろし、オクラおろし、モロヘイヤのおひたしも欠かさずに。



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海藻、ニンニク(ネギ類)の抗ガン作用


忘れてはならないのがワカメ、昆布、ヒジキといった海藻で、抗ガン作用が期待できます。ワカメは酢の物やみそ汁などで、昆布はなべ物のだしなどに、どんどん使いましょう。ヒジキは牛乳と同等の吸収率良いカルシウム源でもあり、特に牛乳を飲まない人は、煮物や卯の花(油揚げ、ヒジキ、オカラ)などで必ず摂りたいものです。
 「最強の野菜」と言われるニンニク、ニラ、ラッキョウはみんなネギ類で、硫黄化合物による強い刺激臭が免疫力強化作用に関係するようです。海外の研究者は毎日ニンニクをまるごと1個食べることを勧めています。ニンニクは肉料理やシチューに合いますし、おろせば調味料代わりに使えます。ニラはニラレバ炒め、水ギョウザの具など使いやすい野菜です。大根も高い白血球活性化作用があり、おでんやなべ物、みそ田楽、大根おろしなど冬の味覚の中心になっているのは先人の知恵と言えそうです。


身体を温めるネギとショウガ


ネギとショウガは古くより身体を温める食品として知られています。

長ネギの白い部分は身体を温めて発汗作用を促し、のどの痛みを和らげます。

風邪の予防だけではなく、冷え性や神経痛からくる腰痛などにも効果があります。

ショウガは食べるだけでなく、おろしてガーゼに包んでお風呂に入れて用いると、身体をしんから温めて痛みを予防します。



ネギは焼くと身体を温める作用が強まるので、少し焼いて肉や魚料理に添えたり、焼き鳥のネギ間にするなどして食べてみてください。

寒気がしたり、痛みが出始めたときは、ネギとショウガを刻んで熱湯でとき、醤油やみりんで味付けしたネギ湯を飲むとより効果的です。

その他、ニンジン、ゴボウなど根菜は身体を温めると言われます。

玄米も温める作用が強いので、受験生などにむいています。

夜食に玄米のおもちはお勧めです。身体を温めるというとなべ物やシチューを思い浮かべるかも知れませんが、カレーも漢方の生薬がたくさん使われていますので身体を温めます。

具の常識にとらわれず、身体を温める野菜たっぷりの薬膳カレーにトライしてみてはいかがでしょうか。

そして、身体に良い食品の仕上げはやはり有害物質を排泄する食物繊維と、活性酸素の発生を抑えるフラボノイドです。

ナス、コンニャク、カボチャ、リンゴなどの繊維は特に優れた働きをしますまた、緑黄色野菜にはさまざまなフラボノイドが含まれていますが、緑茶のカテキンは強力なフラボノイドですから、せん茶をかき揚げにしたり、抹茶をチャーハン等に混ぜるなどして試してみてください。



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