ウィーン音楽研修 娘との2人旅の続きです。
ウィーン12日目の午後はお土産を買った後でホテルに戻り、荷物を置いて、
夕方はオーストリアの伝統料理のグラシュ(ハンガリー料理のグヤーシュのウィーン版とのこと)を食べに行きました。
7か国と国境を接するオーストリアには周囲の国々の特色を残しながら独自の味わいの伝統料理があるようでした。
地下鉄に乗っていても実に多民族国家だなと思えるほど、色んな国の人らしき人たちを見かけました。
ウィーン滞在最後の夜でしたので、
夜のコンサート前に早めの夕食で、
ちょうどウィーン国立音楽大学へ行く途中の一つ前の駅、シュトゥーベントーア駅から徒歩3分の市内唯一のグラシュ専門店『グラシュゼウム』というお店に行ってみました。
たいてい夜はホテルの練習室で娘はピアノ練習でしたので、テイクアウトの冷たいサンドイッチ系や、サーモンばかりでわさびではない何か洋風な辛子のついた日本人からするととてもお寿司とは言えないお寿司パックなどで済ませてゆっくり食べに行く暇がなかったので、久しぶりに温かいお料理を美味しく頂きまして感激でした。
もう出来立ての温かいお料理というだけで大変価値のある、ウィーン滞在最後の夕食でした。
お味はビーフシチューのような感じでとても食べやすく美味しいお料理でした。
名物だと雑誌に載っていた、フィアカーグラシュを注文し、
飲み物はコンサート鑑賞前でしたし、ワインは自粛しましてミネラルウオーターにしました。
メニューを見ても注文の仕方がよく分からずでしたが、
なんとか通じたかしらと思っていたら、パンについてはピンクのナフキンに包まれたカゴにいくつも入っていて、お値段にすべて含まれているのかしらと思い、
がんばって食べていましたが、
お勘定の時に、パンの数を数えて下さっての会計だったので、無理して食べなくてよかったのねと、
食べた個数によってのお会計だったようで、そのあたりがまぁいっかという感じでした。
その後、音楽ゼミナール最後の受賞者コンサートが、ウィーン国立音楽大学のホールでありまして、この9月の5期では皆さん20代の方ばかり受賞されていまして娘は残念でしたが、
教授お一人につき2名だけの推薦枠でクロプフィッチュ先生から推薦された方は、ウィーンでの門下生の方と、台風による関空封鎖で少し遅れての参加をされた大阪からお越しの何度かこのゼミナールに参加経験のある感じの方でしたし、
演奏もまぁ納得のそつのない上手な感じでしたので、初参加で10代の娘はコンクールに推薦して頂けなくて仕方のないことだなと納得できました。
門下生びいきや講習会に多数参加して教授にアピール力のある人がコンクールの結果に大きく作用するという音楽業界の裏側をかなり感じましたが、人間は感情動物なので、仕方のないことと納得しています。
他の先生から推薦されていた、県芸の院生の先輩も演奏されていまして、このゼミナールは国際ゼミナールといえど、かなり日本人参加率が多い、私の印象では9割がた日本人だったのでは?という感じでそこは予想外な感じでした。
娘がマズルカを演奏させて頂いた前日の参加者コンサートの際にはクロプフィッチュ先生が聴きに来て下さらなかったことがとてもとても寂しかったので、
この最後の受賞者コンサートにはいらっしゃるに違いないと予想し、いらっしゃったらとにかくすぐに先生にご挨拶をして、お写真をご一緒に撮って頂こうよと娘とスタンバイしておりました。
終演後はきっと演奏者さんとご歓談されるだろうし、チャンスは最初のわずか数分しかないと思っていましたら、
私のジェスチャー付きのお写真をご一緒にのお願いに、先生は満面の笑顔を下さり、いっぺんに幸せな気持ちに包まれました。
ドイツ語が堪能だったらどんなに良かっただろうとも思いましたが、
言葉が通じなくても音楽や気持ちの触れ合いで、素敵な思いを感じることができました。
なにはともあれ大好きなクロプフィッチュ先生と記念写真が撮れたことで親子で大喜びして終えることができ、大変感謝でした。
このゼミナールの現地の日本人コーディネーターの方には親切に最初のオリエンテーションでいろいろ教えて頂き、
最後に私たちにいかがでしたか?とお声をかけて下さったので、
素晴らしい教授のレッスンを受けることができ、レッスン内容がまた素晴らしかったので、はるばる日本から受けに来て本当に良かったですと、(これ本音です)
お礼を申し上げて気持ちよく終えることができました。(本当に清々しい気分で終われて満足でした)
クロプフィッチュ先生のレッスンは、本当に魔法のように素晴らしいレッスンだったことは、参加申し込みの際に、娘が直感で選んだ先生でしたが、それはまさに完璧に的中していました。
ヨーロッパクラシック音楽の本物感満載のレッスンを初めて経験することができ、
ドイツ語会話を習得する必要性を強く感じたことや、
やっぱり本場に行かなきゃ実はわかっていなかったということ、体験してようやく理解できるということを実感できたこと、
私も思い切って娘と一緒に付添いで同行しましたが、
今もこうして丁寧に振り返り記事にしたくなるほど価値のある、貴重なウィーン音楽研修旅行となりました。
まだあと少しこの旅行記つづきますが、今日はここまでにしまして、お楽しみになさって下さい。
お読み頂き、ありがとうございます。