本番前でしっかり音を出すためにあらかじめガンガン吹いておくべきか?はたまたバテ防止のために本番までは抑えておくのか毎回迷うけれど、今回はリハからガンガン吹く事に決めていた。幸い不調に見舞われる事無く本番の日を迎える事が出来たので、本番でも大丈夫だろうと思われた。

 

しかし、それだけでは足りない。本番では練習よりダイナミクスのレンジをf広げる事にする。というのは本番の録音を聴いて『案外聞こえないな』と感じた事が今まで結構あったから…楽器が変わってもマウスピースが変わってもこのBaritoneパートはホール音響の影響を受けやすいと思う。吹奏楽のように前を向いて吹けばまだマシなんだろうけどそれではブラスバンドではないとも思える。

 

ただ開演して最初の2曲は自分的に『吹き過ぎ』だった。息を入れてる割に鳴ってないと思った。ついでにアタックとか雑になってるし…そこで頭を冷やしてコルネットとテナーホーンのSolo曲で整える事にした。本番中にそういう事を考えれるとは今日の俺は冷静だぞ…とか思いながら吹く(笑)そしてメインの曲のパッサカリア…この曲は最初苦手としていた。まあ過去のメインも楽譜が難しいから最初は『こんなの吹けるかよ』とか恨めしい気分になったものだけれど、デモ演奏を数多く聞くうちに曲を覚えて落ちなくなるし、難しい音符の並びでも反復練習すれば徐々にふける部分が増えていったものだが、このパッサカリアは聴くと重々しい気分になり、何度も聴くのを脳が拒否するような感じだった。別に譜面が特に難しい訳ではない。自分の中で経験のない音の運びが少々イヤで臨時記号も多くなかなか楽譜も読めなかった。しかし吹けないままいるわけにはいかない。必死こいて個人練習していたけれど、本番に近くなってからはあまりこの曲の合奏が無かったのが痛い。だから前の週末の全曲リハでもまだ楽譜から落ちないか不安がつきまとっていた。幸い変拍子などもなく休みの数え間違いさえなければ問題ないようだったので、本番では特にその休みのカウントには注意した(汗)あと静かな場面でソロっぽく吹く部分があるのでコチラは心を込めて吹いた。客席にこの曲を知っている人がいないのは残念だ…

 

第一部が終演した時点ですごく疲れていた。本番だけ1割増しというのはなかなかに難しい。そして第二部も気が抜けないプログラムが続く。しかしパッサカリアが終わったのでまだ気は楽だ。今回もうひとつ気を付けたのは背もたれに背中を付けずに背筋を伸ばして吹く事だった。ブレスがしやすいし出す息にスピードを乗せやすいんじゃないかと思う。ただ普段楽な格好で吹いていると2倍疲れるようだった…これは痩せるな、いや是非とも痩せたい(笑)

 

そして終演…こんなにクタクタになった演奏会っていつ以来だろう?というか1月下旬からずっとコアトレーニングとかサボッているからだよな(汗)体力が落ちていると思う。楽器を片付けてレコーダーを回収に客席へ行くと、大阪からの来客にバッタリ!こんな田舎までありがとうございます!とロビーで談笑…あきちゃんと息子たちがロビーにいて長男がまとわりついてきた。写真を撮って貰ってからレコーダー回収に急いで客席へ…その後は寄託してシャワーを浴びてから電車に乗って打ち上げに出て行った。高岡でやってくれればありがたいのに…というかノンアルコールの人物が案外多かったので別に高岡でもいいじゃん。次はそのように提案しようと思う。富山だと帰りの電車の時間を気にしないといけない…というか今回は疲れたので2次会とか行かず、店から出たらすぐに駅へ向かい帰りの電車に乗った。

 

疲れたけれど良い演奏会だった。もちろんもっと練習していればもっと良い演奏会にはなっていたと思う。あとは録音を聴いて反省しよう。