ついに生まれました!37日午前1153分、双子で、男の子はNoah1942Gbaby1 女の子はHannahで2055Gです。妻は以前大きな病気をしていたのと双子と言うこともあり、リカバリーに苦労していますが、良い医師達に囲まれているので安心です。部屋は全室個室で窓際に大きなベンチベッドもあるので私は妻のそばで寝ています。病院は家に近いということでサンタモニカのセント・ジョンズ病院にしました。陣痛と出血が突然始まったので、近くの病院にして良かったと思います。マリア・シュライバー(アーノルド・シュワルツネッガーの奥さんでケネディー家の一員)の名前がついており、どうやら多額の寄付をしたようです。シュワちゃんの子供も全てここで生まれたそうです。出産は帝王切開でした。手術に立ち会うのは初めてで、あまりのリアルさで電気メスで切り始めた時は気を失いそうになりましたが(昔は医者になりたかったのに情けないです)、我が子誕生のミラクルを目撃することはすばらしい体験でした。双子の出産だったのですが、一人はかなりの貧血気味なので、私の血を輸血しています。なんとか早く退院できるようになるのが望みです。妻も貧血で、1200CCの輸血をして元気を取り戻しています。



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我々の担当医はフランス人のハーフで、そのせいかフランス人の患者さんが多くいます。ジョン・トラボルタに似ていてなかなかかっこいい人です。予定よりもかなりの早産だったのですが、すぐ対応してくれ、手術後も頻繁に様子を見にきてくれます(手術室ではさすがにカッコ良かったです)。外国人が多いLAは医者も患者も色々な国籍の人がいます。私がかかっている別の日本人クリニックはあたかも日本の病院のようです。(でも医師は日本の医療界がいやでアメリカに来たようですが…)病院によってやり方や費用清算方法など異なるので、「アメリカの病院ってどうですか?」と聞かれてもなかなか「~です」と答えられないのが現状です。但し一つだけいえるのは、アメリカの医療は世界でもトップレベルで医療設備にもかなりの資本投下がされています。ちょうど日本とアメリカの大学の施設の差があるぐらい医療設備には差があるのではないかと思えます(医師の技術水準は日本も高いと聞いています)。我々のいるセントジョンズも新築の設備で個室の中も綺麗で快適です。子供たちのいる集中ケア(未熟児なので)の部屋にも24時間自由に行けるので毎日見に行っています。部屋も広く家族を何人呼べることができ、窓の外にはLAの山並みが見えます。妻は今まで何度か入院したことがありますが、セント・ジョンズは今までの中で一番食事がおいしいそうです。ウェイトレスが毎日食事の注文を取りにきて、メニューから選ぶのは楽しいです(すいません、私も食べています。)

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アメリカは国籍が属地主義なので、国籍を取得するために海外から子供を生みに来る人も多くいます。私の知人もそのお姉さんが臨月でアメリカに来て、子供を生んでまもなくすぐ自分の国に帰りました。その国では、出産ツアーのような集団でのアメリカへの出産のツアーもあると聞いています。確かにアメリカの国籍と言うのはめったに入手できないものなので、貴重なプレゼントになると思います。親としては「子供の為」だと思ってやっているのでしょいうが、慣れない国に来てわざわざ子供を生むというのはリスクが高いと思います。出産をすると病院側で出生届を出してくれるので、戸籍登録は簡単です。日本の国籍は、日本領事館へ届出を3ヶ月以内に提出する必要があります。

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アメリカでの出産の問題点は、高額の医療費です。出産に関しても、保険に入っていなければ、恐らく100万円程度はかかるのではないでしょうか。保険に加入していない知人がこちらで出産をしたのですが、注射をする度に「$XXXぐらいかかりますよ!」と言われたりして、気が気でなかったそうです。但し、保険に入っていれば大抵の場合、保険でカバーされるので、実際に支払う費用は日本で子供を生むのよりは安上がりになると思います。我々はまだ$100程度しか払っていませんが、知人は出産に関しては初診料の$20以外払わなかったと言っています。日本では通常出産にかかる費用は30万~40万で、保険対象外だと聞いています。地方自治体などから給付金が出ますが、勤務関連の補助金等がなければ$10万ぐらいは自己負担になるようです。アメリカでも勤務関連の補助金はもらえますが、これは会社により異なります。医師も我々の場合はハイリスク妊娠だったので、常に3名いて、チームで治療などに関して意見交換をしたり、それぞれの医師が別々の立場から色々とアドバイスをしてくれました。払った費用の割にはかなり贅沢なケアを受けていたと思います。アメリカの民営化された医療制度(HMO)は色々と問題はありますが(支払いを断る治療があったり、自己負担にするか保険でカバーするかに関しての厳しい交渉のプロセスがある)、保険があれば守られており、保険も色々なタイプがあり、不妊治療、簡単な整形なども保険の対象になったりすることもあります。アメリカでは「就職することのメリット」として、保険はかなり高いところにあります(個人でも加入できますが、会社負担がない分かなり高額になります)。もしアメリカで就職をして保険に加入しているなら保険をフルに活用するとお得です。保険会社によりやり方もかなり異なりますが、100%免税になるフレクシブル・スペンディング・プランなどを活用することにより、更にヘルスケアコストを割安にすることができます。要はシステムを理解して工夫をすれば必ずしも民営化された保険制度も悪くはないと思います。

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ヘルスケア、医薬品業界はこれからも成長が見込まれる産業で、改善をしながら技術的にも、内容的にもより良いものを提供する必要があります。アメリカでは病院や医療設備に莫大な投資がされ、設備もどんどん新しくなってきています。日本で身内が癌の手術をした際に、日本の医療にややがっかりしたことがありました。日本は治療の主導権を握るのは患者ではなく、医師が全てを決めてしまうと言う傾向があるようです。カルテの情報を入手したり、他のお医者さんにセカンドオピニオンをもらうのも簡単ではないし、あまり質問をすると嫌な顔をするお医者さんさえいます。手術の際には医者と患者の家族の間での現金の「お礼」があったり、看病をする人の中には、寝る場所が無いので、汚い病院のフロアに布団で寝ているという恐ろしい状況があったりしています。(この辺は私は日本に居るわけではないので、実態は不明です)国際的な競争力を上げるためにも日本もアメリカに対応するぐらいの医療設備を持つ必要があると思います。最近のデータからの分野別のアメリカのトップの施設は以下の通り。(US ニューズ&ワールドレポートより) 大切な人の命にかかわるので、医療設備は世界最先端の施設で受けたいものです。

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消化器系

1位:Mayo Clinic (ミネソタ州)

2位:Cleveland Clinic (オハイオ州)

3位: Johns Hopkins Hospital (メリーランド州)


(西海岸ではUCLA Medical Center が5位)




1位:Memorial Sloan-Kettering Cancer Center (ニューヨーク州)

2位:University of Texas MD (テキサス州)

3位:Johns Hopkins Hospital (メリーランド州)

(西海岸ではUniversity of Washington Medical Center ワシントン州6位、LAでは9位にUCLA Medical Center :以前妻が治療を受けた所です)



耳鼻咽喉

1位:Johns Hopkins Hospital (メリーランド州)

2位:University of Iowa Hospitals (アイオワ州)

3位:Massachusetts Eye and Ear Infirmary (マサチューセッツ州)

(西海岸ではUniversity of Washington 9位11位にUCLA



内分泌系

1位:Mayo Clinic (ミネソタ州)

2位:Massachusetts General Hospital (マサチューセッツ州)

3位:Johns Hopkins Hospital (メリーランド州)

(西海岸ではUniversity of California が4位、UCLA Medical Center 10位)



産婦人科

1位:Johns Hopkins Hospital (メリーランド州)

2位:Brigham and Women’s Hospital (マサチューセッツ州)

3位:Mayo Clinic (ミネソタ州)

(西海岸では9位のUniversity of California が最高、LAでは12位にUCLA Medical Center


ランキングの続きはまた次回書きます。