8億円借り入れ問題について | 林宙紀のブログ

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「新しい時代。」この言葉をモットーに活動していきます!

明日から新たな年度のスタートなので、今思うところはここで書いておくことにします。


みんなの党・渡辺代表の8億円借り入れ問題について。


まず、結果として問題があるにせよないにせよ、それはそのまま受け止めます。

とてもお世話になった方であることに変わりはないわけですから、むしろ問題はなかったのだという結果になってほしいとさえ思います。

とにかく、真実を偽りなく明らかにしていただきたいのです。



<渡辺代表の変節>


昨年の春頃、みんなの党内での様々な問題に気づき始めた当初は、党内で改革を目指し、特に、渡辺代表が差配を独占し不明瞭となっていたお金の使い方(政党交付金や立法事務費など)に関しては党のためにも透明性を高めねばと思っていました。

「税金の無駄使いは許さない」と言い続けている政党として、率先して明瞭にしなければならないものだということは、江田さんをはじめ数名の議員が何度も主張してきたことです。


しかし結果としてそれは受け入れられることはなく、ずさんで不透明な資金管理、独断的な人事と事務運営は変わらず、最後には政策すら充分な議論がなされなくなりました。
そしてついに自民党との連立すら匂わせる発言をするまでに至り、私は目の前でそれを明言されたわけです。

先の参院選挙期間中、「安倍政権の暴走を止められるのはみんなの党だけ」と街頭やネット上でしきりに発言していた渡辺代表は、暴走を止めるどころかそれを加速させる勢力へと変節したことになります


みんなの党の多くの支持者同様、今回の手記を寄せたDHC・吉田会長もそこで大きく失望されたのではないか。それは吉田会長にとっても苦渋の決断だったに違いありません。


<的外れな批判>


吉田会長の記事からは、渡辺代表そしてみんなの党の変節に対する深い失望があったことは明らかです。だからこそ、敢えて実名で手記を寄せられたのでしょう。
そこに結いの党が介在する余地などありようもない。

まるで結いの党が会長に書かせたかのような渡辺代表および所属議員の発言もありますが、これまでお世話になった会長の思いを踏みにじる発言であり、同時に、結いの党という公党を不当に貶めるものと思わざるを得ません。


私たちは、結いの党こそが、かつてのみんなの党の理念を守り続けていると強く自負しています。
だからこそ15名もの国会議員が党を割るという苦渋の決断をし、横浜をはじめとする多くの地方議会議員も結いの党に加わったのだろうと思います。


結いの党の結党以来、みんなの党は私たちや世間に対して執拗に比例議席返上を叫び続けています。
確かに選挙時、結いの党という政党は存在していなかったのですから「結いの党」と書かれた投票はありません。
しかし上述のように、みんなの党は変節してしまった。

本来のみんなの党が為すべきことを為そうと、悩みに悩んだ結果、結いの党を結党しました。


みんなの党の結党精神と政策。結いの党はそれをほぼそのまま掲げています。
そして、安倍政権の暴走を止める、その言葉を信じて投票してくださった有権者の存在を忘れてはいません。

一方、渡辺代表の記者会見やHPでの的外れな「結いの党批判」には、悲しくすらなりました。

今問われているのは、「渡辺代表ご自身のお金の扱い方に問題
があるのかないのか」ということであり、私たちが仕掛けた権力抗
争であるなどということに論点を変えようとすることは、私があこがれた渡辺代表の器量はとっくに失われたということを示すかのようです

まずはご自身の潔白さをご証明いただきたい。
私たちのことを云々おっしゃるのはそのあとではありませんか。


<立法事務費で返済、は許されない>


借り入れた8億円は、すべて個人としての出費に充てたとおっしゃっています。

ならば、それを返す原資はご自身の議員歳費または資産からの収入などが適切です。

しかし、とあるニュースでは「立法事務費は借金返済の財源になり得る」とおっしゃったそうです。


まさに、その立法事務費の使途こそが、江田さんはじめ私たちが昨夏からずっと「明瞭にしてほしい」と訴えたものです。

政党交付金に加え、会派として年間2億円以上にもなる立法事務費を、代表一人がブラックボックス化して差配するのは公党ではありえない、と。


立法事務費は、一か月あたり「65万円×所属議員数」が一括して会派に入ります。

昨夏に問題提起されるまで、少なくとも私と同期の衆院議員12人は、一円もいただいていません。

党で全額使うというお知らせもなかったので、立法事務費の存在すら忘れていたくらいです。

ただ、問題提起がなされてからも、立法事務費の趣旨にかなう形で党が使っているのであれば、それ自体は構わないと思っていました。


しかし、「個人的借金の返済財源になっていた」というならば、それは断じて許容できるものではありません。

法的に問題がないならば、それでいいのでしょうか?

他の所属議員の分までも個人的に使って借金返済に充てていいはずなどないと思いますが、違うのでしょうか?

立法事務費は税金から頂いているものです。

「増税の前にやるべきことがある」と言ってきた党のトップとして、その矜持は崩して頂きたくはありません。



かつては渡辺代表の「覚悟」にあこがれた一人として、ご自身の問題に真摯に向き合い、真実を語っていただけるよう願います。