林 英夫のNEWSな日々-アベノミクス批判 安倍政権による金融緩和策が経済再生の「魔法の杖」のごとく喧伝されているが、いかに追加緩和がなされようと、デフレ脱却は見込めない。

安易な緩和策は問題を先送りする「麻薬」でしかなく、その先に待っているのは、財政規律の弛緩と制御不能なインフレである。

日本経済論の第一人者が金融政策の限界を検証する。(ダイアモンド社 )



政権交代による“アベノミクス”のアナウンス効果もあって、円安・株高の動きが強まる一方、石油や小麦、輸入食品などの値上がりが顕著になっています。


きょうはこういった経済状況について学生らと読書会を行いました。


野口先生は林の大学時代の恩師の友人でもあり、公共経済学の第一人者です。


野口先生の考えは、“アベノミクス”のさらなる金融緩和は日銀による国債引き受けを常態化するものであり、財政規律を悪化させるとともに、さらなる円安を招き、最悪の場合、終戦直後のようなハイパーインフレを引き起こすというものです。


いまどきの学生らは「失われた20年」を体験したものの、バブル経済は知りません。


物価が急上昇するという感覚がないのです。


きょうは金融政策の役割とともに、あくまで「市場」の「見えざる手」に公的部門が介入するのは一時的なものであることを学びました。


大型補正予算はそれはそれで一時的な効果はありますが、持続可能な経済を担保するものではありません。