山形県米沢市小野川温泉の町興しご当地映画かつ近未来SF映画という異色のコラボレーションである「ヲ乃ガワ」が今日をもって上映を終了しました。ご縁あって初日と千秋楽を含めて5回、観賞しました。ほぼ週1の渋谷通いも終了。



東京公開最終日ということもあり、またSNS上での口コミで「面白い!」という声が広がっていたこともあり、平日なのに多くの観客が詰めかけていました。何度か顔を合わせたお客さんもいてリピート率の高さがうかがわれました。舞台挨拶も公表されていたキャスト以外にも当日出演組が増えていました。改めてキャストさんのこの映画への思い入れを感じました。



舞台挨拶は、山口監督、ネプカキ役の漆原さん、クッチャヴァス役の松田さん、カンシェナ役の阿部さん、斜平フィッカラヴィル役の税所伊久磨さん、食堂のおかみ役のナオミさん、1000年前の研究員役の夏奈さん、子供のお母さん役の佐橋美香さんでした。多くのキャストの皆さんは自分の出番以外は裏方として制作に加わっているので、出番が少なくてもこの映画に対する愛は深いようです。



主役の前田希美ちゃんもつぶやいていたように、山口監督は日々より良いものになるよう映像をリヴァイスしているようです;僕も一箇所見つけました。

しかし、何度観てもラストシーンは考えさせられます;文明というものの脆さと人類という種の成熟について。僕は職業柄、生命や地球の起源について思いをはせますが、一度文明が成熟すれば半永続的に続くと思いがちですが、それはかなり楽天的で自分勝手な考えだと思い知らされます。恐竜は巨大隕石の衝突で絶滅したという説を信じているくせに、そちらの危機感は見て見ぬふりをしているのです。

銀河連邦(あれば、ですが)の一員と認められるには人類の文明はまだまだだと感じます。

直球SFとご当地映画の見事な融合、是非、機会を見つけて観ていただきたい作品です。