マルシェとは、平たく言えば「農作物の青空市場」ですが、都心の最近のマルシェはやたらとオシャレ。オシャレなんだけど、「オーガニック」「有機」という言葉に敏感なお客さんが来るので、なぜかマルシェの場に一体感がある。
では、なぜ農家さんはマルシェに参加すべきなのか。まさにそれはその場の売上のためではない。
「こだわり」に気づいてくれる、感度の高いお客さんが集まるマルシェ。目的は、もちろん農作物や加工品なのですが、お客さんの中には、「場の空気」や「情報」や「つながり」を求めて来る人も大勢います。
その人たちに、商品を通して情報発信をする。これが非常に大事です。
四国のある農家さんは、月に一度は自ら東京青山のマルシェに参加し、色とりどりのピクルスを販売する。マルシェという場を使い情報発信をしていると、いつの間にかバイヤーの方の目にとまり、ディーンアンドデルーカやリッツカールトンホテルで提供されるまでになった。
大事なのは、「自ら足を運ぶ」というところ。
遠方であれば、売上も交通費で消えてしまうけれど、つながりをつくるには、「おもい」が届かないと、無理です。つながりある未来への投資です。
これは、なにも小規模農家に限った話では無い。中規模・大規模農家にもあてはまる。お世話になっている農家さんは、売上一億を超えるようなところですが、農地内で慣行農業をやりながら、有機農業も社員がやっています。全量出荷の慣行だけじゃ食っていけなくなるかもしれない、だからこそ有機農法でセーフティネットをつくっている。
どうぞ、マルシェに、チャレンジを。