深夜…
家に帰り、嫁が用意してくれた夕飯を食べる僕。
日付が変わり、今日は3月25日。
3月25日…
そう、今日で僕のプロレスラーデビュー12周年なのだ。
…思えばよくここまできたもんだ。
広島の田舎から上京して右も左も分からないアホな僕を、沢山の先輩方が助けて下さったお陰で僕はデビューすることができました。
練習生時代、合宿所で言葉少なに僕を応援して下さった故・三沢さん。
「プロレスラーになれば必ずやってよかったと思える日が来る」と言って下さった三沢さん。
デビュー前に胸骨骨折の大怪我を負い、このままだとクビになるという最大のピンチを迎えた時…
開幕戦の後楽園ホールで故・ジャイアント馬場さんの目の前で「コイツには足の運動でも雑用でも、他の練習生の何倍もやらせますので残してやって下さい!」
と言って下さった小橋さん。
毎日の厳しい合同練習についていけず、夕暮れの道場で一人佇む僕に「いいか橋。練習は最初からついていける奴は絶対にいない。最後にものを言うのはここだ!気持ちだ!気持ちがついていけば必ず練習にもついていけるようになる!」
と、僕の胸を叩いてくれた秋山さん。
体調が戻り、合同練習で僕に受け身を教えて下さった故・ジャンボ鶴田さん。
練習後、一緒にちゃんこ鍋を食べながら「美味いねぇ~!」と言って下さった鶴田さん。
度々食事に連れていってくれれば、悩みなどを聞いて励まして下さった志賀さんと金丸さん。
その他多くの先輩方の叱咤激励があってデビューすることができました。
デビュー直前…
森嶋さんが後楽園ホールでデビューした日、ジャイアント馬場さんに「お前も三日後デビューだよ」
と言われました。
全く実感が湧かない僕。
「分かってるの?」と聞かれても、困惑した僕を見て「プーッ」と優しい笑顔で吹き出した馬場さん。
当時は本当に辛かったけど、今となっては素敵な思い出ばかり。
大勢の偉大な先輩方と知人・友人・妻。
そして何より、ファンの皆様の温かい御声援のお陰で12年間もプロレスを続けることができました。
本当に感謝致します。
月並みではございますが、これからも頑張ります!!
本当に有難うございました!!
2010年3月25日 橋 誠