インターン生として楽しく一緒に過ごさせていただいた学生さんとランチを。
教育学部の学生さんが就職活動?ということで、お話を伺うと、一人は「教育の世界をめざす仲間の問題意識に腹立たしい」という感じのお怒りの部分があるようでした。もう一人はどうも「Big」になりたいようでした。まあ、理由はどうでもいいんですけど、おじさんからのアドバイスをしたつもりです。

会社選びのポイントとしてお話しした件は、次のことでした。

年間就労時間数(日数)
日本国内の企業では労働基準法に基づいて「雇用」が行われています。従って、労働基準法を守るのは当然です。それをどこまで上回る「待遇」で社員にインセンティブを与えられているかが一つのポイントであると思います。学生さんとの会話の中で、「今はどこも週休二日ですよ」と言われました。

「はあ~。で、有給休暇の初年度は?」「賞与は?」「福利厚生は?」「健康保険は?」「住宅取得のための制度は?」「リフレッシュ休暇は?」「退職金実績は?」「有給休暇取得実績は?」と待遇面について聞いてみると持っている情報は皆無でした。Bigになりたい彼は、狙いを定めた企業はベンチャー系。一緒に会社を大きくしていきたいとのこと。気持ちはわかる気持ちは。という感じでお話ししました。

悪いことは言わないから、おじさんから。
まず、自分の置かれた環境をもう一度振り返ってみてください。

例えば、彼らは国立大学の教育学部生。
日本の大学は、国公立、私立を問わず、莫大な国のお金が投じられ学校運営が行われています。ということは、国が優秀な人材を育てるために税金を使っています。従って、そのことに対する「恩返し」をお願いします。

民間企業に入って、会社の利益が上がるように頑張って、会社が、そして、あなたが税金を納めるようにしてください。公務員になって、公のために仕事をしてください。そして、給料をもらって税金を納めてください。
それがまず第一点。

次に、いよいよ就職というところまで育ててくださった方々に感謝の気持ちを持ちましょう。今度は、育ててくださった方々への恩返しを考えてくださいね。「いや~、親は自分たちのことは心配しなくていいからって言ってますから」って言う人がいますが、大多数はそうは言っても、って感じですよ。

そこのところの話をちょっと。
今、就職活動中の学生さんの保護者の方々は、まだ現役で元気に働いている方がほとんどでしょう。しかし、少子高齢化が言われ、これからの社会がどうなっていくかを冷静に考えてください。そして、その先にある、自分の置かれるであろう環境を想像してください。大学を卒業し、結婚し、子どもができ、子育てを始める。子どもの成長でどういう生活になっていくか。自分の両親がどう老いていくか。結婚相手の両親がどう老いていくか。その過程で、どこに住み、どういう生活になっているか。

仮に、ってことを想像してみましょう。厚生労働省の発表しているらしい初婚の平均年齢は、男性が30歳ちょっと、女性が28歳くらい。結婚2年後くらいに第一子を出産、それから数年で第二子出産という感じで、「家族」を考える時期がきます。その後、「孫」を可愛がってくれる「おじいいちゃん、おばあちゃん」を否が応でも意識しはじめます。そうこうしているうちに、そのうちの誰かが「脳梗塞」で倒れたら。「心筋梗塞」で倒れたら。

どうしますか? あなたたちが、職場でおおよそ重要な仕事を任せられるころに、いろいろなプライベートな現象が起きはじめます。それをどう乗り越えるか。まずは、そのことにどれだけの時間が使えるか? そのことにどれだけのお金が必要か? そのことにどれだけの人への影響があるか? などなどを考えてみましょう。

なぜ、こんなことを書くか。
前述のBigになりたい彼の考え方を一部否定したいからです。大企業の歯車になるのは嫌だから、ベンチャー系で、自分もいろいろ若いときから任せてもらって頑張るんだ、と。しかし、それも内容が違うかもしれませんが、「歯車」でしょってこと。

ベンチャー系を否定するものではありません。ベンチャー系は、まさに創業者であればよいでしょうけど、そうでなければどうでしょう。創業時の苦しみや頑張りを経て、いよいよ動き始めて、大卒採用ができるように軌道に乗りはじめたときは、もう「歯車」を求めているにすぎないと思うんですよね。忙しくてやり甲斐はあるとは思いますが、さてさて、人生設計とリンクしてうまく回るのでしょうか? ということをよくよく考えていただきたいですね。

では、大企業志向の方は。子会社採用の悲哀を意識してください。良くないということではなく、どういう現実があるかということ。その現実の把握とそれを自分が許容できるか。ということ。

キャリアアップの転職と、わがままによる転職は大きく違います。だいたい「自分はできるのに、会社はそこがわかってない」という人。それはわがままによる転職につながってしまいます。

「◯年間は、ちゃんと我慢して頑張ろうと思うんです」って、おいおいおい。何事も「我慢」と思っちゃいけません。何を通じてでも、そのことを受け入れていくことは人間を成長させていきます。しかし、「自分が一番」である限り、小さい人間で、成長がそこでストップです。たかが20数年生きてきたくらいで生意気な口をきくのはやめましょう。

そういうおじさんも若い頃からずっと「Bigになってやる!!」と思い続けてきたのですが、挫折の連続で「いまだ浮上せず」です。同級生がどんどんBigになっていく中、最近かなり焦りはじめています(笑)。
焦らず、良い会社や仕事と巡り合えることを祈念いたします。

そうそう、それから船橋市役所に新規採用になった職員のみなさんへ。
このたびは、御入庁おめでとうございます。船橋市職員採用試験は大変すばらしいもので、すべての人がダイヤモンド原石です。これからどんどんステキなカットに研がれて行くでしょう。素晴らしいかがやきのダイヤモンドになってください。研ぐ側に問題多き部分はあると思いますが、ちゃんとわかってる人はわかってみていますから心配しないでくださいね。そして、気分転換に議会のホームページを覗いてみて、自分の仕事をキーワード検索をしてみてください。違った角度で自分の仕事を考えることができるかもしれません。

就職活動中の学生さん!
新入社員のみなさん!!
頑張って!!