蘇州のアパート事情 | 蘇州日記

蘇州日記

2015年4月から蘇州に単身赴任しています。蘇州での生活をブログに書いてる人が大勢いて、赴任前にとても参考になったので、真似することにしました。

海外に行って、日本のガラパゴスぶりを思い知らされて恥ずかしくなることがあります。

そのひとつが、日本語のできる外国人が、日本語のたいていの単語は僕たちと同じ意味で使うのに、外来語だけはその本来の意味で使うのにでくわす場面です。

日本では小さめの集合住宅をアパート、大きめの集合住宅をマンションと呼びますが、英米ではどちらもアパートメントであり、マンションは邸宅という意味です。

日本語のできる中国人たちは、英語に準じて大型集合住宅のことを「アパート」と呼びます。この為か、こちらの日本人もなぜかこちらにいる時はアパートと呼ぶようです。なので、この文章でも「アパート」という言葉を使うことにします。



蘇州への赴任者の住居として一般的なのが、賃貸アパートへの入居です。

蘇州のアパートは、日本で言うところの団地とマンションを合体させたものと思えばいいと思います。ひとつの敷地内にたくさんのマンションがニョキニョキと建っているわけです。僕の入居したところは全部で32棟もあります。



このように敷地内のたくさんのアパートが建っている区域のことを中国語で小区(シャオチュ)と呼びます。

これを日本語で何と言えばいいのかわからないので、取りあえずこのブログでは「アパート区域」と呼ぶことにします。



敷地の入り口にはゲートがあり、それを守る守衛所があります。但し、別に通行人をチェックするわけでもなく、誰でも素通りできるので、何のためにあるのかよくわかりません(笑)

(2016年5月29日追記:その後、近隣のアパートでスリ事件があったとかで、警察の指導によりこの付近のアパートにはICカード式のゲートが導入されました。)




ついでに各々の棟の入り口にはオートロックの設備がついているのですが、ドアは常に開放されているので何の意味もありません。入居時にオートロックの使い方を教わった記憶もないので、使う気はないんでしょうね。

(2016年5月29日追記:こちらも今はICカードをかざさないと開かない方式になっています。)



これが僕の住んでいる棟です。



写真で見るとそれなりにかっこよく見えますが、近くで見るとかなり老朽化が進んでいる印象を受けます。




こちらの賃貸アパートには家具・家電が付いていると事前に聞いていたので、僕はレオパレスのようなビジネス形態を想像していたのですが、そうではありませんでした。

日本でもよく「マンション経営をしませんか?」という勧誘の電話がかかって来ますが、これらのアパートはそのパターンで、中国人が分譲で買って、人に貸しているものです。

では、そのような物件になんで家具・家電が付いているかというと、単に前に借りていた人が使っていた家具・家電がそのまま置いてあるというだけです。だから、結構オンボロい家具・家電が多かったりします。

下見の時に足りない家具・家電については大家さんにリクエストすると、新たに買っておいてくれます。その分は家賃に上乗せされるわけです。

僕の場合、僕のリクエストはだいたい聞いてくれましたが、空気清浄機はダメと言われました。それを入れると僕の勤務先の家賃の規定金額を超えてしまうそうです。

でも、結果的にはそれで良かったなと思います。他の家具・家電から類推するに、大家さんはどうせ安物の空気清浄機しか入れてくれないでしょうから。安物の空気清浄機にはHEPAフィルタが搭載されていないので、PM2.5を捕獲してくれないのです。空気清浄機はゴールデンウィーク(注)に日本に帰って買う予定です。

(注)
正確にはゴールデンウィークではないのですが、中国でも5月1日が労働節という祭日なので、5月1日~3日が連休なのです。



日本人が入居する場合に必須で入れてくれるのが、インターネットテレビです。これで日本のテレビ番組が、関東地上波・関西地上波・BS・CSの4種類も見ることができます。日本にいる時よりもチャンネルが増えちゃいました。

(2017年3月追記:その後、インターネットテレビ業者が摘発されたりまた復活したりと色々ありました。その件についてはこちら




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