今日は産後の体についての後編です。






開いた骨盤を始め、丸くなった背中や、腹筋などの落ちた筋肉をそのままにしておくと、どんどん太りやすい体質に…、

それだけでなく、疲れやすくなる、O脚、尿漏れ、肩こりや頭痛などの症状も出てくるかも知れません。


そして、「不安定な骨盤」というのは
「精神の不安定」にも大きく関係するのです。


体の上下をつないでいる骨盤が傾いていたり歪んでいるということは全身が不安定だということ。


骨盤から脊柱を通って脳に繋がる自律神経が正常に働けないということにも直結します。


これは、マタニティーブルーや産後うつの原因にもなるのではないかと思います。



骨盤のケアだけでもしておければ、身体の中心が落ち着き、エネルギーが湧いて心も穏やかに過ごせるはずです。




ちなみに私はピラティスに大きく助けられました。

産後はバレエよりもまずピラティスをたくさんやりました。




妊娠後期から身体はどんどん変化して
産後は1カ月経っても骨盤がグラグラで歩くことすら不安定、腹筋なんて1回も出来なくなっていました。


それにはさすがにショックで涙が出ました。。


が…人間をこの世に生み落とすなんていう凄まじいことをしたのだから、それくらいは当たり前かも知れないなぁと。




産後1カ月でバレエのレッスンを再開。

それまでは自宅で少しずつピラティスをしてました。



バレエを再開した時はまず、1番ポジションで立つ感覚自体がもう全然分かりませんでした。


半年くらいは5番ポジションも痛くて違和感だらけ。


頭では踊る感覚があるのに体に繋がらない。

まるで違う人の体のよう。



これはマズい。。。


まずはバレエよりもピラティスの比率を上げて感覚を戻すことにしました。



バレエのレッスンをたくさんするより確実に感覚が戻りました。


舞台への復帰は産後3ヶ月の日本武道館でのステージでした。


比較的早く復帰出来たのはバレエと並行してピラティスをやったからだと思います。




バレエの基本となるのはターンアウト
脚を股関節から外旋することです。


でもこれには、ターンアウトする前のニュートラルな状態の感覚をしっかりと持っているべきです。


産後の体はニュートラルの状態自体が不安定。



まずはそこをきちんと感覚できるようにすることが大切です。




ピラティスは床に横になってゆっくり行うムーブメントが多いので産後の体にも負担なく行えます。




何か積み上げてきたものがあって
「これだ!」と信じている感覚があるものを壊して
新しい感覚を作るのは難しいけど、
何も持っていなければ
ただただコツコツと積み上げて行くだけ。


右利きを左利きにするのは難しいけど、何もない赤ちゃんはどちらで持っても違和感がない、みたいな感じです。



骨盤底筋群の感覚を取り戻す。
骨盤から脚、骨盤から背骨、という感覚を整える。
床に対してまっすぐに立つ。


そのような感覚をゆっくりと丁寧に取り戻すことが出来れば、あとはバレエなりスポーツなりを始めても大丈夫。




まだまだ作らなくてはいけない部分はあるけど、骨盤の形も脚の形も出産前より今の方が良いのではと思うほどです。



ターンアウトというのはきちんとすればするほどバレエは踊りやすくなるはずのもの。
出産は関係なく、
「ターンアウトすると上手く体を使えない…」
という人は、まずニュートラルな状態を見直してみると良いと思います。
ターンアウトはニュートラルの状態から発展していったものだという感覚を掴めれば踊りは飛躍的に安定感を増します。




妊娠~出産~赤ちゃんとの生活は、お母さんの体に大きな負担がかかります。


毎日でなくても少しずつ無理のない程度にケアを続けられれば、体型はもちろん、体調や気分も良くなり、リフレッシュして疲れも取れると思います。
是非5分でも10分でも時間を作ってみて頂きたいです。



バレリーナにとって、出産はマイナスではない!

むしろ体を見直す素晴らしいチャンスだと思います。



ピラティスClefでもお待ちしております。是非お試し下さいね!