<肝臓の腫瘍について>
●肝臓の腫瘍をコントロールすることが重要だろう。ただし効果は下記のように定かではない。
●肝臓の腫瘍に対しては定位照射となる。費用は160-170万円。
●定位照射は12グレイ×4回=48グレイだが、最近では12グレイ×5回=60グレイを試しつつある。
●肝臓の腫瘍と傍大動脈のリンパ節の腫瘍が同じ高さにある。肝臓に照射するならば、脊椎に当たらないよう気をつけなければいけない。脊椎の照射量はすでにギリギリの照射量だ。
●肝臓への照射については、すでに受けている脊椎への照射の詳細なデータが必要になる。
●大腸がんに対して放射線は効きづらい。腫瘍のコントロール率は50%を切る。2センチ程度の腫瘍しか実績はない。胃がんの肝転移で5センチの腫瘍に照射した実績はある。ただし2年後に別な箇所に再発した。
<他の部位への照射について>
●傍大動脈のリンパ節と同位置の脊椎(以降、脊椎)は、すでに照射を受けているのでそこには照射できない。
●左鎖骨上部のリンパ節、左腋窩のリンパ節については保険適用で照射可能だ。ただし、左腋窩については、必ずしも必要ないのではないか。
●肝臓やその他のリンパ節を同時に治療すると混合診療になるので、保険適用にはならない。
<腹痛などについて>
●腹部痛や背中の痛みが腫瘍由来のものだとすると、痛みは治らないだろう。
●腹部痛や背中の痛みが神経刺激によるものであれば、リリカやガバペンチンが有効かも知れない。
<その他>
●アバスチンの投与歴により、放射線治療は出血や消化管穿孔のリスクがある。
●アービタックスの投与歴により、放射線治療は肺炎を発症するリスクがある。
●肝臓の治療に肝動注や塞栓術、ラジオ波が有効と思えるがどうか?
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