SOX+アバスチン療法2回目の8クール目。日が変って21日目になったところです。火曜日は今年最後の化学療法で凹みます。診察では、先日のCTの結果も聞きます。いい結果であることを祈ってます。

金曜日は部署の忘年会。久々、カラオケに行きました。罹患後、多分、初カラオケです。相変わらず、カラオケってつまんないですね。誰も人の歌なんて聴いちゃいない(笑)。

で、今日は某所の若い集団の忘年会。完全に浮いてました(笑)。下手すると彼らの親よりも歳とってますからね。初めてお会いする方がほとんどなので「あのオッサン、誰だよ」と思われていたに違いありません。

さて、標題の件。都立駒込病院院長の鳶巣賢一先生のインタビュー記事です。

◆がんで苦しいときは、自分の価値観を疑問視してみる
(日経Gooday、2015年12月2日)
http://gooday.nikkei.co.jp/atcl/report/15/042400011/120200019/?ST=medical

記事中で紹介されていましたが、WHOによれば人間の苦痛には下記の4種類があるとのこと。

●「身体的苦痛」:体の痛みや不快な症状のほか、日常生活の動作が思うようにできない状態のこと。

●「社会的苦痛」:仕事ができない、家庭で父親や母親としての役割を果たせない、経済的に厳しいなどの問題がある状態のこと。

●「心理的苦痛」:不安やうつ状態、怒りや孤独感など、気持ちのエネルギーが下がっている状態。

●「スピリチュアル的苦痛」:「どうして私ばかり、こんな目に遭うのか」「私はもう生きている価値がない」など、生きることや苦しみの意味を問う、死の恐怖にさいなまれるなどの状態。

がん患者は、上記の苦痛に複合的に襲われている状況が多くなりますよね。本当に辛い状況です。医療では、これらの苦しみや痛みを「全人的苦痛(トータルペイン:Total Pain)」ととらえ、診断後から「緩和ケア」の対象として診ていくそうです。

・・・と、書いてありますが、なかなか現実はそうはいかないケースが多いですよね。だんだん改善されているようではありますが、「医療」にはもっと頑張って欲しいですね。

記事の最後の方に書かれていた、下記の先生の言葉が印象的でした(文章は若干ですが、省略等しています)。

●病気と向き合うときには、それまでの自分のものさしを、一度、見直すといい。自分の“価値尺度”が自分を苦しめているからだ。「80歳まで長生きしたい」「孫を抱きたい」など個々における「人生のあるべき長さ」といった価値尺度を持っているから、その通りに生きていけなかったという感情が湧きおこり、苦しみを抱えてしまう。

僕も、罹患した時は「50歳という若さで、よりによってどうしてこの僕が、こんな目に遭わなきゃいけないんだ」と思いました。しかも「あと何年生きられるのか。仮に2年や3年だとしても、何て短いんだ」と。

でも、性格もあるとは思いますが、そんな思いもどこへやら(笑)。今では、長いタームで物事を考えるのを完全にやめています。

とにかく「毎日、生きていて良かったと思えるように過ごそう」「せっかくの人生だから楽しもう」と考えています。素敵に感じるかもしれませんが、一方で「刹那的」です。人によっては、こんな生き方に嫌悪感を持つ方もいらっしゃるかも知れませんね。

でも、毎日を大切にしようと思えるようになったことは、罹患して良かったと感じることの一つだと思います。



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