TS-1+アバスチン療法2回目の8クール目の11日目。かなり好調ですが、食欲と味覚はイマイチ。でも、しっかり食べてます(笑)。

さて、今日は僕にしてはめずらしく、意見します。

しばしば、他人に治療法や代替療法などを勧める方がいらっしゃいます。もちろん、ご自身で信じて、ご自身でその治療や代替療法を選択されることに対して、何も申し上げるつもりはありません。

しかし、それを他人に勧めるまえに、少し考えて下さい。

がん患者、特にステージIVの患者は、命がかかっています。

もし、あなたの勧める治療法を選択して命を落としたとしたら、あなたは責任を取れますか?

その治療法に、標準治療に対抗できるようなしっかりとしたエビデンスはありますか?

「こんな治療法もありますよ」と、紹介する程度ならもちろん構いません。それを検討し、選択するのは、受け取った方の自由ですし、それぞれの自己責任でしょう。

でも、「これが絶対にいい」と自信を持って言うならば、少なくともしっかりとした根拠やエビデンスを示して下さい。

いくつかの成功事例だけを取り上げて、「これが効く」などと、いい加減なことを言わないで下さい。しっかりとデザインされた比較試験を経たものでなければ、残念ながら単なる無責任な「盲信」でしかありません。

標準治療が唯一の選択肢と言っているわけではありません。数字で示されているように、それが効かない人もいるのも事実です。また、化学療法による副作用で、治療に意味を見いだせない方もいるでしょう。

しかし、標準治療は、その効果や逆効果がエビデンスとして示されていることに大きな意義があります。「効く人もいる、効かない人もいる」「副作用がある」「死亡する危険性もある」と、しっかりと示しているのです。

あなたの勧めるその治療法は、それを選択した人全員が、必ず治るのですか?そうでないとしたら、何パーセントの方が治りますか?副作用はありませんか?副作用があるとしたら、どのような対策がありますか?死亡例はありませんか?

命がかかっている人は、藁にもすがる思いでいます。そんな人々を安易に、無責任に、根拠のない自信を持ってミスリードしないで下さい。

人類ががんを克服できれば、このような議論は不要です。1日も早く、その日が訪れますように。

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