TS-1+アバスチン療法12クール目の11日目、ぼちぼちです。

朝起きた時はかなりイマイチでしたが、クーラーの効いた部屋で寝てしまったのが原因かも。夕方はワンコの散歩にも行ってきました。

しかしまあ、今日はすごい暑さでしたね。真夏そのものって感じ。近所の公園では盆踊りが始まりました。いくらなんでも早くね?
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さて、標題の件。セツキシマブ、レゴラフェニブなどの分子標的薬による皮膚障害と手足症候群についての解説があったのでシェア。7月17日から開催された第12回日本臨床腫瘍学会学術集会における、国立がん研究センター中央病院皮膚腫瘍科の山崎直也先生の発表です。

◆皮膚症状をコントロールして分子標的薬の長期投与から抗腫瘍効果を最大限に引き出す【臨床腫瘍学会2014】
(2014/7/23、日経BP社、癌Experts)
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/search/cancer/news/201407/537652.html

下記、記事中の各皮膚障害や手足症候群に対する対応をまとめました。

<ざ瘡様皮疹>
グレード1:ステロイド外用薬
グレード2:ステロイド外用薬+ミノマイシン100mg/回×2(内服)
グレード3:ステロイドは外用薬よりも内服薬を考慮、ミノマイシンと併用。
グレード4:皮膚科専門医のいる入院可能な基幹病院へ紹介。

<皮膚乾燥>
グレード1:ヘパリン類似物質などの保湿剤
グレード2以上:ヘパリン類似物質などの保湿剤+ステロイド外用薬
※掻痒が強い場合:抗ヒスタミン薬などの内服を考慮

<爪囲炎>
洗浄+テーピングが基本。
グレード1:ステロイド外用薬+保湿剤
グレード2:ステロイド外用薬+保湿剤+ミノマイシン内服
グレード3:部分抜爪などの外科的または皮膚科的処置が必要。
※症状マネジメントが無効の場合やグレード3以上となった場合は、治療を継続するためにも皮膚科医の介入が必要。

下記、その他気になったポイントをメモしておきます。

●ステロイドは強いものを早めに使うことが大切。ステロイドの使用開始が遅れると、回復までに時間がかかる。

●分子標的治療では、皮膚にみられる所見は皮膚障害ではなく、抗腫瘍効果の表れと考えられる。

●皮膚症状をうまくコントロールしながら投与期間を延長することで、抗腫瘍効果を最大限に引き出すことが可能となり、癌治療の成功に結びつけることができる。

●キナーゼ阻害剤(大腸がんではレゴラフェニブ)による手足症候群に対し、外用薬は保湿剤とステロイドを使用するが、増悪して疼痛が出現した場合は、早めに休薬する。短期間で疼痛は消失するため、適切に減量して治療を継続する。