TS-1+アバスチン療法12クール目の3日目、調子はいいほうです。明日、久留米大学でがんワクチンの3クール目の1回目の投与を受けます。今晩の便で福岡に向かいます。

さて、標題の件、日経メディカルOnlineで医師のアンケート記事が掲載されていました。

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 ◆医師2099人に聞く「混合診療の拡大に賛成ですか?」 混合診療拡大、条件付きで賛成派が多数
(2014年7月16日、日経メディカルOnline)
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/series/1000research/201407/537493.html

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医師の意見は、賛成27.0%、条件付き賛成39.8%と概ね肯定的だったようです。ただし、賛成の中には「混合診療は必要悪」、「このままでは保険制度が維持できない」などの消極的賛成も含まれています。

気になったのは反対の方々の理由でした。

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●間違いなく、医療費抑制の手法として、新薬・新治療などの保険適用が遅くなり、自由診療部分が拡大、ということになる。

●新薬・新治療などの保険適用が抑制され、それを狙った民間保険業界は潤っても、結果、患者の自己負担が増大するだけである。(中略)高額療養費制度の対象にならない費用が増えて収入による医療格差が拡大することとなる。

●現在の『混合診療』は、保険給付部分の縮小と民間医療保険への移行が目的の全てであると思える。(中略)日本がこれまで築いてきた保健・医療・介護のシステムがやがて機能停止に陥るため、最終的には『ほぼ』全国民がはるかに大きな対価を支払うことになるだろう。

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やはり保健制度がこのままでは維持できないこと前提とした改革ですから、「医療費」という側面で考えれば絶対にいいことではない・・と考えるのが妥当ですよね。下記の設問でも、医師達がこうした状況を危惧していることが明らかです。

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Q: 併用範囲を拡大したときに起こりうる事態は?(いくつでも)

●患者申出療養(仮称)により未承認薬や適応外の薬、新技術などが早く使えるようになる 46.4%
●高額療養費制度の対象にならない費用が増えて収入による医療格差が拡大する 42.4%
●医療費抑制の手法として使われる 35.8%
●薬事承認後に新たに見つかった副作用による過去の薬害のような事例が増える 35.1%
●新薬・新治療などの保険適用が遅くなり、自由診療部分が拡大する 29.4%
●わからない 13.5%

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一方で上記のアンケート結果にもあるように「未承認薬や適応外の薬が早く使えるようになる」という、がん患者にとっては大きなメリットがありそうなことも忘れてはいけません。「メリットもあるが、今よりカネはかかりそう」ということですね。んー、結局はなるようにしかならんか・・・。



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