前に書いたように、南幌温泉親戚祭りに行ってきた。

マユキは自分の役割をよくわかっているようで、ひいじいちゃん、ひいばあちゃんにはニコニコと笑顔をみせていた。何かある度に歌っているひいじいちゃんの最後の浪曲も機嫌良く聴いていた。


一方、気の毒なのはじいちゃん(私の父)で顔を見るだけで泣かれていた。

こんなことは本当にめずらしいことである。私はじいちゃんの顔を立てるため、「マユキは男の人は苦手だ。ひいじいちゃんはすでに男ではない」などと嘘をつくのに忙しかった。


その後じいちゃんばあちゃんが下川にやってきた。

下川までの高速も、町内を案内する時も、車で移動するときじいちゃんは必ずマユキの隣に座った。

嫌われているのに。

うちでご飯を食べるときも、外でご飯を食べるときも、じいちゃんは必ずマユキの真正面に座った。

嫌われているのに。

マユキは目に涙をいっぱいため、唇をかみしめて長い二日間を過ごしたのであった。


原因が何だかよくわからない。

話をするようになったら一番に聞いてみたい。(ナオ子)