天才のフリの | ©猫と春風の花慈しみ愛で。心。

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猫たちと暮らす穏やかでささやかな日常。
当たり前だけど、当たり前じゃない、
がかけがえない特別な宝物の瞬間瞬間。
一日一日大切に丁寧に重ねています。
(旧ブログ「神様がくれた宝物2007〜」より)




天才のフリをする天才が。

馬鹿なフリをした馬鹿を笑った時。

世の中が逆転した。

天才のフリの上手い天才はその先を見失い行き場を閉ざされ。

馬鹿のフリの上手い馬鹿は羽根を広げて大空へ飛んだ。

賢者の枝をくわえて。

あの天辺に巣を作ろう。

天才だと自負するフリの天才が、沈殿してゆく濁り水の底から無数の手を伸ばした。

馬鹿なフリの得意な馬鹿は、馬鹿と偉人の狭間に薄紙を一枚挟んだ。

相変わらず馬鹿なフリをする馬鹿は。

薄紙はそのままに。

本当に馬鹿なんだろうと思うことの偉大さに。

世の中をせせら笑った。

賢者である盲目という魂のサバンまで。

心の耳が研ぎ澄まされた。

明日。

薄紙の向こうの昨日。

斜め上。

それを思い出した。


意味は何もなかった。