7000万円の『壁』-2 | はるぶーのマンションヲタクな日々

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マンションのモデルルームがあるとたとえ外国でもふらふら入ってしまったり、
管理組合の理事会には思わず立候補する人って多いですよね。(多いはず)
なのにあんまり管理組合の苦労とかのブログって見ないので立ち上げてみました。

 その1は何故かすごく沢山アクセスがあったので気をよくしてその2へ。
コメントとかつくと張り合いがありますねぇ。
 
 その1は湾岸タワーなどで、普通にファミリー用の中層・中住戸が、土地の仕入れなどで7000万円に達してしまいそうになると、部屋をぎりぎり小さくするか(70㎡ぎりぎりくらいまでは可能)、内装仕様はちょっと落とすかして、できあがりのグロス価格をなんとか無理やり7000万未満になるように落とそうとデベロッパーは考えているであろうという『7000万円の壁』 の概念の紹介まででした。
 グロス価格で値段をあげていってこのあたりになると急に苦戦するというのは120㎡くらいが普通の新浦安などでも見られたので、坪単価でなくグロス価格のほうに”壁”があることになろうかと思います。
 
 坪300-330万円あたりのマンションで顕著にみられて、その上の坪400万とかになると、もうあんまり無理やりにグロス価格を抑えようというデベの意図は感じられなくなります。
 
  では実際に7000万円前後のマンションは供給数が少ないのか?という検証はその3以降に回すことにして、
 湾岸の物件探訪系の人なら必ず見ているのらえもんさんのブログでのアンケート資料と、
 直近の全国での国民生活調査での平均世帯年収分布の比較が下の図。
のらえもんブログと全く同じ色分けに、国民生活調査のほうを塗り分けてみました。

 

 
 のらえもんさんの読者の平均世帯年収分布は300人集めたのを本人が公開しています。
  → http://wangantower.com/?p=7369
この300って数がなかなか絶妙で、統計的ばらつきなどの要素は排除してデータとして利用可能なぎりぎりの数ですね。
 
 もともと首都圏での不動産購入者は、フラット35で借金する人の年収平均で800万とか公開されていることから日本人平均よりは2倍ほどリッチです。さらに湾岸でおしゃれなタワーを..とか考える人はもうすこし平均が上になるでしょうか。の らえもんブログの読者の平均世帯年収は1200万ほどに達しています。
 これは新築マンションの住人だけがすんでいる有明の平均年収(雑誌ダイヤモンドだったかの)ともほぼ一致してますから多分正直に入力されていると思ってよいでしょう。
 
 年収倍率5倍程度なら、20%頭金をいれて、30台後半~40程度までの一次取得者が、20年程度でローン返済していって、”元金の”年収負担率が5年ごとに年収分の元金を返済するということで20%程度と無理なくなります。利息こみで30-35%を超えると、5%上がるごとにローン破綻の確率が2倍2倍..で上がっていくことが信用機関のデータにありますから、あんまり無理はできません。 
 
 年収倍率は先に書いたフラット35でみても5倍程度、ただし高年収(2000とか)の層はかなり高い失職などのリスクと引き換えにその収入を得ていることもあるのでしょう、不動産価格は年収の4倍程度とお金持ちはむしろ年収倍率は抑え気味にしてくるのが特徴です。(典型的な極端な例では芸能人とかプロスポーツ選手はローンは組みにくいとかですね)
 
ということで
 年収800あたりが 4000万、
 年収1000あたりが5000万、
 年収1200あたりが6000万、
 年収1500あたりが7000万のマンションを買う層の人数的な”厚み”を表していると思ってよいでしょう。
 
 円グラフのままでは比較できないので、購入を検討できる人数の価格帯別の”細り方”を直接比較可能なように両方を重ねてみたのが下の図です。



  
 国民生活調査と、のらえもんブログでは年収の刻みの幅が違うので、より刻みの荒いのらえもんブログの読者データのほうは国民生活調査に併せて均等割りに分割しました。
湾岸のマンションの購入者となる概ね1000万超えの層は、国民生活調査では11.6%に対してのらえもんブログでは63%で5.4倍違っているので、1000からの上の分布を同じとみなしてよいかどうかを判定するために、国民生活調査のほうのデータを1000万から上では5.4倍して横に書いてみました。
 
 概ね”5.4倍した国民生活調査”データはのらえもんブログの分布とよく一致していることから、湾岸のマンションの購入検討者層として1000/1200/1500/2000万以上といった世帯年収をもつ人の割合は、より大きな統計をもっている国民生活調査のデータを1000万以上だけ5.4倍したもので代用してよいと言えるのではないでしょうか。
 
 その3に続きます。
 
# とっても理系研究者っぽいブログの進め方だな。数字のないシリーズの後なんで数字データばっかり。
しかし、なんで他人のブログの媒体データを研究してエントリーにしてるんだとかのらえもんさんに叱られそうですが。

 
 
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